データドリブンな組織には、テスティング(A/Bテスト)の文化が重要

データドリブンで動くチームや組織には、A/Bテストなどの「テスティングする文化」の有無がすごく重要なんじゃないかなというお話。

ECナビUIO戦略室ブログ

ECナビさんのECナビUIO戦略室ブログ。A/Bテストや多変量テストの実際のデータを公開している、非常に貴重で、そして重要なサイトです。日本のサイトではあまりないですよね。

ここで公開されているA/Bテストの「結果」そのものが重要なのではありません。公開されているデータは、ECナビさんのビジネスに直結する実際のサイトで展開されているものなので、もちろん彼らは本気で取り組んでいますが、残念ながらこの「結果」だけを鵜呑みにして表面だけをまねても、うまく当てはまらないでしょう。

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アクセス解析は「起きた結果」であって、それだけでは「起きてほしかったこと」の分析はできない

アクセス解析は、あくまでそのWebサイトで起きた「結果」であって、それだけではそこで起きてほしかったことの状況まではわかりません。「結果だけ」を見てもそれはただの「量」でしかないため、「測定しました」という事実の提示と、ほんの一部の部分最適化の提示までしかできません。

「効果を検証する」というのは、「起きてほしいこと、想定していること」と照らし合わせて初めてできます。「こうなってほしかったけれど実際はこうだった」「これぐらいが目標だったけれど結果こうだった」となれば、「目標に達するには、何を、どこを、どう改善すればいいのか、どうすればいいのか」という視点で、Webサイトの中身や施策を見ることができます。それが検証です。

つまり、そもそも事業戦略やビジネスゴールがないことには、アクセス解析の結果だけを見ても何も言えないわけです。

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「緑色のボタンはコンバージョンにつながりやすい」とは限らない

他社ではベストプラクティスな手法が、必ずしも自社にとってベストプラクティスではないというお話。

考えればあたりまえの話ですが、「成功事例」ってそういうものですよね。Webユーザビリティ系、制作系のノウハウやTips系でも、実はそういったものもいくつかあるのではないでしょうか。

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『費用対効果が見える広告』を読んだ

『費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて』を読みました。顧客層に何かしらのアクションやコンバージョンを求める「レスポンス広告」のクリエイティブがどういう表現であるべきか、具体的なサンプルを山のように比較提示して、考察している内容(必ずしも結果をレスポンスの数字では出してはいないけれど)。

新聞のモノクロ全5段広告でのサンプルがほとんどではあるのですが、なぜこの表現ではターゲット層に響かないのか、具体的なサンプルと説明があるのでわかりやすいです。Webのバナー広告やランディングページ、企画広告のページの表現でも同じですね。こういうニーズがあり、振り向いてもらうにはこういう表現、というように、ロジックが明確。

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13歳以上の犬は日本にどれぐらいいるのか

最近ちょっと気になったCM。メーカー名も商品名も覚えていないのですが、「13歳以上の犬向けのドッグフード」のCMでした。それらしきものを検索すると、おそらくユニ・チャーム ペットケアの「愛犬元気13歳からの愛犬用」ではないかと思います。

犬も長生きするようになって、そういう年老いたペットの食生活を気にする飼い主向けの市場があるのは想像できるのですが、そこへのアプローチがCMでされているのというのに少しだけ驚きがありました。ピンとこなかったんですね。

ということで、13歳以上の犬は日本にどれだけいるのか、少し考えてみました。

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Webアナリストに必要なスキル

アクセス解析/Web解析の領域を中心とした仕事をする職業をWebアナリストと呼びますが(大雑把ですいません)、そのWebアナリストに必要なスキルは大きく分けて3つあると思います。

  1. 統計的な発想、スキル。仮説立ててデータを分析でき、数字を作り出すことができること。
  2. テクニカルな側面。アクセス解析ツールの導入時のインプリや設計、サポートは、データの取得の面で密接に絡んできます。
  3. Webマーケティングの素養。データを読み解いて、じゃあこういった改善案を、という際にせめてマクロな視点で考えられること。細かい部分もいくつかの領域では必要かと。

この3つをすべてしっかり揃えるのは実はかなりハードルが高いのではないかと思います。自分に目を向けてみても、「統計的な発想」と「テクニカルな側面」は7割ぐらいの状態かもしれません。

大学で偶然にも専攻の「教育工学」という謎の領域で統計をかじっていたというのもあったり、長くWeb制作の領域に身を置いていたりというラッキーな面はありましたが(「connecting the dots」だ)、残念ながらいくつかの穴があるのは把握しています。まだまだだと思っています。Webマーケティングの素養は9割ぐらいあると思っているのですが。

「アクセス解析ツールを使うことができる」程度では、ただの「レポート提出屋」に終わってしまうかもしれません。

こんなことを思ったのは、衣袋氏のブログエントリーを読んで「ああそうだ」と思ったから。

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10段階評価を5段階評価に変換すると、僕は甘くなるかもしれない

ふと思ったこと。10段階評価を仮に5段階評価にそのまま変換しろといわれたら、普通に5段階評価をするのとは少しずれた評価をしてしまうような気がします。

10段階評価。普通に10等分します。

その10段階評価を5段階評価に置き換えたとき。

10段階評価で「4」「5」「6」に該当するものを5段階評価では「3」とし、10段階評価の「2」と「3」は5段階評価では「2」、一方10段階評価の「9」は5段階評価では「5」か「4」に二分されます。

もちろん、最初から5段階評価という前提であれば普通に5等分して評価すると思うのですが、10段階評価を基に5段階評価をすると、たぶん僕は全体的には甘い評価をしてしまいそうです。

僕だけでしょうかね?

OGSM – プロジェクトの軸をぶれさせない方法

OGSM マーケティングフレームワーク

プロジェクトの軸をぶれさせないために、「目的」と「ゴール」、そして「戦略」と「評価」の4つの大きな枠で考えるフレームワークがあります。「目的」と「ゴール」は固めてしまい、いくつかの大きな戦略を立て、その戦略に沿った戦術を展開し、それぞれの効果を測定して戦術の練り直し、修正をかけていく、というやり方です。場合によっては半年おきに戦略を微修正させることもあるでしょう。

「Objective (目的)」「Goal (ゴール)」「Strategy (戦略)」「Measurement (評価)」で「OGSM」とか呼ばれるものです。アクションプランなどの評価手法と、考え方としてはよく似たものと思っています。

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アクセス解析は、サイトの目的とゴールの再確認から

基本の話をします。アクセス解析をする際には、そのサイトの目的とゴールを再確認しておくとよいです。いやむしろ、ビジネスではそれがないことには始まらないはずなのですが。

アクセス解析は、導入すれば何もしなくても様々な結果を表示してくれるので、いろんなことがわかった気になります。しかし、出された結果をただ眺めるのと、目的意識を持って前のめりで数字を見るのとでは、大きな差があります。

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