アクセス解析のサイト滞在時間では、直帰した人の分は「0」として計算されている

アクセス解析の「平均サイト滞在時間」には、直帰した人の分は含まれていません。いや、含まれているのですが、滞在時間「0」として含まれています。

たとえば、ウェブサイト全体の直帰率が40%だったとして、ユニークセッションの40%のアクセスのそれぞれの滞在時間は「0」として計算されているはずです。

大抵のアクセス解析ツールでは、ページの滞在時間は「あるページにアクセスした時間」と「その次にアクセスしたページの時間」の差分で算出されています。ウェブサイト全体の滞在時間であれば、その数字の積み重ねです。たとえばGoogle Analyticsでも同様で、ちょうどそれにまつわる話題のエントリーがあがっています。

Analytics 日本版 公式ブログ: 閲覧時間が 0 秒、直帰率が 100% のページが記録される理由

サイト滞在時間とは

サイト滞在時間を図解すると、このような感じ。

「離脱ページの次にアクセスしたページの時間」がそのウェブサイト外のページのためわからず、離脱ページの滞在時間は計測できません。

よって、サイト滞在時間には離脱ページの滞在時間は含まれていません。

直帰したユーザー、つまりある1ページだけを閲覧して離脱してしまったユーザーは、「閲覧開始ページ=離脱ページ」であるため、「サイト滞在時間」は実質計測することができず、データとしては「0」になります。

それでも、たとえば1ヶ月のウェブサイトの「平均サイト滞在時間」の数字を見たとき、直帰したセッションはセッションとしてカウントされているけれども、滞在時間は「0」として計算されています。

平均PVでは、直帰した人のPVは「1」

でも、平均ページビュー(PV/セッション)には、直帰した人のPV「1」が含まれているんですね(当たり前なのですが)。それで、1ヶ月のウェブサイトのアクセス解析のサマリーなどで「平均ページビュー」と「平均サイト滞在時間」が並んでいて、でもその両者のニュアンスはなんだかちょっと違う感じ。「1」として計算されている指標と、「0」として計算されている指標。やっぱりちょっと違う。と思う。

まあそもそも、滞在時間という指標はちょっとアバウトな指標なので、「うん、ウェブサイト全体でだいたいそんな程度なのね」ぐらいのニュアンスで問題ないといえばそうなのですが。

「アクセス解析はちょっとむずかしい」という声を聞きますが、このあたりの指標の意味やニュアンスのわかりにくさが、小難しく感じさせてしまっている原因なのかもしれません。

ところで、たとえばGoogle Analyticsでは、トラッキングコードを仕込むことで離脱ページの滞在時間を計測することができるのですが、ちょっと手間であるのと、これをすることでちゃんと別に把握しておかなきゃいけないことが増えるので、とりあえず横に置いておきます。

追記

2008年6月20日追記。偉そうに書きましたが、アクセス解析ツールによっては「平均サイト滞在時間」の解釈が違うかもしれません。少なくとも、Google Analyticsでは直帰したセッションが含まれています。

Analytics 日本版 公式ブログ: 平均サイト滞在時間の計算方法を変更しました