「あらたにす」雑感

日経・朝日・読売の新聞3紙によるサイト「新s(あらたにす)」。ざっと眺めてみました。

ネーミングについてはあまり突っ込まないでいようと思ったのですが、「新s」も「あらたにす」も、カギ括弧付きで書かないと誤植に見えてしまうというのはやっぱりどうなんでしょ。

感想。

  • 「くらべる社説」はいいですね。1画面で3社の社説の見出しが見れるだけでも便利といえば便利。
  • でも、薄い。「読み比べ」が中心というのはわかるのですが、それにしてもニュースが少なくないですか?
  • 僕らはニュースを比較したいんでしょうか?
  • 結局、ニュース記事は各新聞社サイトにリンクを飛ばしちゃうんですか?
  • 新聞案内人の記事が「素晴らしい!万歳!」の論調が多くて逆に嘘くさい。
  • RSSフィードはないのですか?
  • バックナンバーは1週間分(ITmediaの記事より)なんですか?

また、ITmediaの岡田有花氏の記事から。

「新聞サイトに比べるとPVは少ないが、ページ滞在時間が長くなるとみている。滞在時間を指標に媒体価値を評価してもらえるようにし、3年目に収支トントンに持っていきたい」

「ネットで新聞復権を」 朝日・日経・読売が「新s」(あらたにす) – ITmedia News

「滞在時間を指標」といっても、別ウインドウでリンク先の多くが開いてしまうこのサイトのつくりなら、「閲覧されていないけど、ブラウザー(あるいはウインドウやタブ)は閉じていないから無駄に滞在時間だけ計測される」状態になっていませんかね。滞在時間に比例するほど、「あらたにす」のコンテンツは閲覧されないような気はします。

mixiでのユーザーの滞在時間は長いはずですが、「あらたにす」でのユーザーの行動はmixiのそれとはまったく違うと思います。

一次情報の提供という意味では「新聞こそ最も信頼性が高いメディア」と自負されるのもわかりますが、それを誇り高き盾として「私たちはすごいんだから、これからはここにアクセスしなさい」というようなちょっと高圧的なイメージも感じました。

僕は4月から新聞の購読を止めるのですが、インターネットにおいても「多くのニュースを得る/ザッピングする」方向であるのは変わりはなく、もちろん気になるニュースは比較したりもしますが、「じゃあ今からニュースを比較しちゃうぞ」という意気込みには残念ながらならないと思います。あんまり利用しませんが、Google Newsの方が僕としてはまだベターです。

「あらたにす」のターゲットはどのあたりでしょうか。

これからのインターネットの時流に合わせて、より柔軟に対応してほしいと思います。まだまだこれからです。きっと。