気付いたらインターネットの情報流通の首根っこをTwitterに握られてしまっていたかもしれない

気付いたらインターネットの情報流通の首根っこのかなりの部分をTwitterに握られてしまっていたかもしれない。

このブログを更新したとする。書き終えたら「公開」ボタンを押すだろう。でも誰も記事の公開に気付かない。

なので僕はTwitterに投稿するだろう。「ブログを書きました」と(正確にはアシスタントのIFTTTさんが投げてくれる)。

この「makitani.com」もかなり錆びたブログだ。もともとインターネットの片隅のレッサーパンダだけれど、わずかにいたはずの「ブログ購読者」はどこかに散らばってしまった。昔はRSSリーダーで更新された記事を読むのが一つのスタイルだったけれども、いまでは少数派だ。

「ブロゴスフィア (Blogosphere)」という言葉もあった。でもそれはユートピアだった。代わりに「はてな」「note」みたく国境のような境目が目立ってきた。リンクしているように見えてもリンク先はnoindex, nofollowだったりする世界だ。いくつかの国や町や村は滅びたり統合されたりもした。気付いたらブログもどこか陳腐な存在になってしまった。

そのいろんな国や町や村や人々の上空を飛び回るようになった鳥がTwitterだったのか。気付いたら情報流通のかなりを頼るようになってしまった。

青い鳥のいるソーシャルメディアの世界もみんな大変そうだ。最初はみんなキラキラしていたのに、ビジネスが吐く排気ガスや騒音や私利私欲やいろんなものでしっちゃかめっちゃかだ。FacebookもInstagramもTikTokもそれぞれ大きな囲いを作ってやいのやいのやっている。その中でもTwitterは自由度高く飛んでいるように見えていたけれども、

でも新しい飼い主、どうだい? そうか、あんまり何も言えないよな。

インターネットはだいぶ日常になってきたけれども、こうやって書いたものをどうやって投げればいいんだろう。Twitterもなしに。もう投げ方も忘れてしまったよ。たいした内容じゃないのは知ってるけれども。

つながっているように見えて、広がったように見えて、でもそれぞれ閉じている感じ。コミュニケーションってしんどい。