『ソーシャル消費の時代』を読みました。電通ソーシャル・プランニング局長による本。生活や消費やトレンドに関するデータを分析してその意味をくみ取り、そこから副題『2015年のビジネス・パラダイム』とあるとおり、近未来消費シーンを予測するという内容。いやいや予測だけではなく、新しいビジネスのアイデアがかなり転がっています。
基本的には、暗い未来ではなく、明るくてバラ色な未来が描かれています。ややもすれば楽観的ともとらえかねない内容のものもあるし、「いやそれは御社が関わっているプロジェクトだからじゃないですか」とつっこみたくなるようなところもあったりします。でも、個人的にはすごく楽しめました。新しい発見はたくさんありましたし、自分が気がついていない世界が山ほどあるというのも知ったし、アイデアをいくつももらいました。もちろん、「2016年東京オリンピック」のように、もういったん終了してしまった未来もあったりするのですが、それはさておき。
「家族」は変わるし、食は変わるし、仕事観や健康観も変わっていくのです。少しずつ。
都合よく解釈しているといえばそれまでですが、僕はこういう視点を支持したいです。未来は明るくあってほしい。少なくともいま僕らは光が差す方へ向かおうとしているし、光が差すかもしれない方向を一所懸命探しています。「世の中もう駄目だから」なんて思っていないですから。
とにかく、数多くのデータが並ぶのですが、じゃあそれがどういうことで、なぜそういうことになって、これからどういう方向になりそうなのか、そうなるとどういうことが起きるのか、そういう一連の流れで2015年といういまから6年後の近未来の予測が立てられていて、わかりやすいというか腑に落ちるというか。
あ、軽くだまされているのかな。いやいや。
この本での僕の中で少し光ったキーワードは「食」「健康」「観光」でした。もうビジネスとしても取り組みが見えている分野もありますが、何かしら食らいついていきたいな、と。
ソーシャル消費の時代 2015年のビジネス・パラダイム
上條 典夫
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