PR目的のブログへの不信感と「正直マーケティング」

つい最近も、NHK で取り上げられたブログが「炎上」し鎮火するという出来事がありましたが、PR 目的のブログへの意識などについてのリサーチのニュースが出ていました。

最近は企業がブロガーに金銭や商品を渡して Blog 記事を書いてもらうプロモーションサービスが盛んだ。(中略)他人が書いた Blog で特定の商品やサービスが紹介されていた場合、その背後にスポンサーが存在したらどのように感じるか聞いてみた。

それによると、28.00%(306人)が「その Blog に対して不信感を抱く」と回答し、「スポンサー企業に対して不信感を抱く」という人も20.86%(228人)にのぼった。

Japan.internet.com デイリーリサーチ – ネットの口コミ、4分の3が参考に――Blog プロモーションの利かせ方

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RTC カンファレンス『口コミマーケティング』レポート

11/20、RTC カンファレンス Vol.17『口コミマーケティング』に参加してきました。

今回のRTCカンファレンスではこの『口コミマーケティング』をテーマに、「どうやったらうまくいくのよ?」とか「そもそも騙しじゃねぇの?」といった論点を紐解いていき、参加者の中から次の好事例が生まれてくるような場にしたいと思っています。

RTCカンファレンス – イベント案内

僕個人的にも一番興味あるところのひとつであるテーマということで期待して伺いました。しかし、あまりにゲストの赤城乳業のマーケティング担当、萩原氏による「ガリガリ君」のプロモーション戦略の話が面白すぎて、ひとつ違う意味で楽しいセッションでした。初参加でひとりでの参加でしたが、げらげら笑わせてもらいました。いや、もちろん話は「口コミ」へとつながっているのですが。

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同系列の商品がそろったら、アソートしてみる

72%、86%、99%というように、カカオ成分の含有率を強調したシリーズが話題となった明治の「チョコレート効果」。先日、コンビニでこのシリーズを「アソート」したものを見つけました。小さなお試しサイズをコンパクトにまとめたもの。同価格帯で同系列の商品群がそろったらアソートしてみる、なかなか手堅いです。コンビニという「ついつい買ってしまう場所」をちゃんと押さえているのもいいですね。

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顧客層のペルソナをどれだけイメージできるか

  • PC は思っているほどみんな持っていない。もしくは(インターネットに)繋がっていない – サイバーエージェント藤田晋氏
  • 人々がインターネットを使っているという前提でマーケティングができる時代になり、ウェブやブログの説明をしなくても済むようになった – フィードパス小川浩氏

どちらも、11/9 に行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」での言葉です(メモを元にしているので正確ではありません)。藤田氏は PC によるインターネット利用はまだまだであるという見解に対し、小川氏はインターネットはかなり普及したという見解です。

さて、どちらが現状を適切に表しているのでしょうか。

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Web マーケティング ROI Day レポート – パネルディスカッション「時代は PR2.0 へ」

11/9 に東京ビッグサイトで行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」のレポート第3弾、パネルディスカッション「時代は PR2.0 へ」の模様です。

時事通信の湯川鶴章氏、マイネット・ジャパンの上原仁氏、ケンコーコムの中郁乃氏の3氏と、モデレーターはニューズ・ツー・ユーの神原弥奈子氏によるパネルディスカッション。期せずしてニューズ・ツー・ユーのセッションを3つすべて聞いたことになるのですが、レポートはこのディスカッションのものを取り上げます。

大きな話題としては(確か)二つ。

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Web マーケティング ROI Day レポート – 西川潔氏 藤田晋氏 「Web マーケティングの未来像」

11/9に東京ビッグサイトで行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」のレポート第2弾、パネルディスカッション「Webマーケティングの未来像」の模様です。

株式会社ネットエイジグループ社長の西川潔氏と株式会社サイバーエージェント社長の藤田晋氏による経営者対談。主に西川氏が藤田氏に問いかけるという形で進められました。主な話題は以下のようなもの。

  • ネット広告のこれから
  • 口コミの力
  • アフィリエイト
  • 携帯(モバイル)の広告
  • 懸賞プロモ、ポイントサービス
  • 動画広告
  • RSS 広告

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Web マーケティング ROI Day レポート – John Quarto-von Tivadar 氏基調講演

11/9に東京ビッグサイトで行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」に行ってきました。その中のいくつかのセッションのレポートをお送りします。

一つ目の基調講演は、Future Now, Inc. の CTO (Chief Thinking Officer)、John Quarto-von Tivadar 氏によるもの。「お客様志向のWebマーケティング品質改善」と題したコンバージョン率の向上を中心のテーマとした内容で、PPC 広告とその先にあるランディングページの事例をいくつか挙げながらの解説でした。

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消費者中心時代 – モスバーガーの企業メッセージのパネルから

写真はモスバーガーの店舗内にある、モスバーガーの企業メッセージを伝えるパネルです。どれだけお客様のことを思って丁寧にサーブしているか、押し付けがましくないギリギリのメッセージで、非常にさりげなく、むしろ素敵な見せ方をしていると思います。

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消費者が主導権を握る時代

ブログ界でも広告業界でも話題の『テレビCM崩壊 – マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0』を、今更ながら読んでいます。アメリカの広告事情を把握していないとついていけない箇所がところどころにあるのですが、旧態依然とした広告には消費者はもう振り向かないよという刺激的な事例が多く挙げられています。

本の中で何度も繰り返し出てくるのが「消費者が主導権を握った」という表現。消費者が過去10年の間に大きく変わって力を持つようになったのが、ひとつのポイントだと指摘しています。7章では「変貌する消費者を再考する」として、新しい消費者像を提示しているのですが、非常にうまく捉えていて大変参考になります。

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自分たちの会社は「何を」売っているのか – 中小企業と Web2.0 (2)

前回のエントリー記事「中小企業とWeb2.0」の続き。

実際の「商売」の部分は Web2.0 とはあまり関係がない、と書きましたが、「自分たちの会社はいったい『何を』売っているのか」という、まさしく商売の部分の理解があるほど、「Web2.0 の時代」にうまく効果を出せるのではないでしょうか。

「自分たちの会社はいったい『何を』売っているのか」。化粧品メーカーは化粧品を売っているのではなく「美しくなるためのもの」を売っていて、果物屋さんは果物ではなく「健康的な生活を送れるもの」を売っています。IBM の取締役だった方は、「我々はコンピュータを売っているのではなく、問題解決のためのソリューションを売っているのだ」と言っていたそうです。

佐々木俊尚氏著『検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた! – 中小企業の Web2.0 革命』に出てくる企業の事例として、屋形船を営む会社と江戸切子を売るお店の話が出てきます。どちらも、検索エンジン対策と PPC広告に取り組み出し、徐々にキーワードの幅を広げていった、という話が展開します。本には明確な形で書かれていませんが、両者とも「自分たちの会社はいったい『何を』売っているのか」に気がついた点が大きなポイントではないかと思います。

当初は「屋形船」「東京湾 屋形船」といったキーワードを登録していたが、しばらくして「東京湾 夜景」「宴会 幹事」などとキーワードの幅をかなり広げるようになった。
そうしたのは、「屋形船」というキーワードだけでは客層が限られてくるということに気づいたからだった。たとえば、
「今度の宴会は、みんなで東京湾の夜景でも見たいね」
と社内で盛り上がっても、そこでいきなり「屋形船に乗ろう」とはならない。宴会幹事が東京湾の夜景を楽しむために検索エンジンで何かのサービスを探すとしても、「東京湾 屋形船」というキーワードはあまり使われない。そもそもが宴会で屋形船に乗るという発想が幹事の側にもともとないのだ。

『検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた! – 中小企業の Web2.0 革命』 P130より

屋形船を営んでいる会社は、屋形船の乗船を売っているのではなくて風情を楽しむことを売っているのだ、と気がついたのです。ここに気がつくかどうかで、成功には差が出てくると思います。江戸切子を売るお店も、途中で「焼酎」といったキーワードに気がつき、大きく売り上げを伸ばします。

「Web2.0」は、企業にとってそれだけではたぶん魔法ではありません。ただ、これまでの「商売」と組み合わせることで思いがけない効果が出たりするものだと思います。「商売」の部分が強ければ、大企業とも渡り合えるだけの力を差し出してくれるのが、「Web2.0」のテクノロジーなんじゃないかと思います。