11/20、RTC カンファレンス Vol.17『口コミマーケティング』に参加してきました。
今回のRTCカンファレンスではこの『口コミマーケティング』をテーマに、「どうやったらうまくいくのよ?」とか「そもそも騙しじゃねぇの?」といった論点を紐解いていき、参加者の中から次の好事例が生まれてくるような場にしたいと思っています。
僕個人的にも一番興味あるところのひとつであるテーマということで期待して伺いました。しかし、あまりにゲストの赤城乳業のマーケティング担当、萩原氏による「ガリガリ君」のプロモーション戦略の話が面白すぎて、ひとつ違う意味で楽しいセッションでした。初参加でひとりでの参加でしたが、げらげら笑わせてもらいました。いや、もちろん話は「口コミ」へとつながっているのですが。
時間の大半は、萩原氏が手掛けた「ガリガリ君」のユニークすぎるプロモーションの数々の詳細についてでした。「ガリガリ君」25周年にあわせて企業メッセージを「あそびましょ」に変えたという言葉どおり、遊び心あふれるプロモーションが盛りだくさんで、非常に楽しい内容でした。
- ガリガリ君の妹「ガリ子ちゃんクリームソーダ味」(つっこみどころ満載で 2ch でも話題)
- 携帯コンテンツ ガリガリ部(現在部員7万人)
- ガリガリ君スプーン入れ(ガリガリ君にスプーンは必要ないのに)
- Excite Bit コネタや R25 で取り上げられた(つっこみ)
- J リーグの試合や大手おもちゃ売り場でのサンプリング
- 山手線のアドトレイン「ガリガリ君夏休み号」
- 花火大会に合わせた東京メトロ各駅での「ガリガリ君うちわ」配布
- 小学生向け雑誌や地方フリーペーパーとのコラボ
- ウェザーマップとのコラボによる「ガリガリ指数」を携帯配信
- 1年間限定で、社章もガリガリ君に
- etc.
メモ取りきれていませんが、「最初に TV CM を少し打って、あとは小さい手をいっぱい打つ(しかもつっこまれそうな内容のもの)」という、自然発生的な口コミを狙ってやっているとのこと。「ガリガリ君」というキャラクターがあってこそできるものも多々ありますが、だからこそ「ガリガリ部」でのキャンペーンのリターンが10%を超えたり、現在7万人という「部員」で一番多いのが女子高生という、意外な結果が出たりするのでしょう。
普通ならどこかで潰れてしまうような企画でも、ちゃんとそれを展開まで持ち込めるという会社の姿勢や雰囲気もあるのでしょうが、何よりも萩原さん本人が非常に楽しんでやっているというのが大きいと思います。ここまで楽しんで汗水流して、やっと口コミという、そう簡単なものではないということを改めて実感しました。
後半のディスカッションで出てきた「口コミを起こすポイント」で、萩原さんの回答は「突き抜けるほどのエッジをたてる」でした。そう、口コミはメソッドや方法論とは少し違うと思うのですよ。
以下、後半のディスカッションでの気になったところのメモ。
- 「炎上」させないために
空気読め
面白くないものを無理に「面白いでしょ」と見せるのは NG - (口コミマーケティングのために)まず何から始めたらいいのか
1.エッジを立てる、2.オープン性、3.ストーリー、4.クロスメディア - 「口コミマーケティング」に取り組もうとする方々へ一言
自分でやること
そこに受け入れられるように自分から入っていくこと
楽ではない、汗をかけ
自分が楽しむこと
とまれ、萩原さんの楽しすぎるトークしか印象に残っていないぐらいでした。