- PC は思っているほどみんな持っていない。もしくは(インターネットに)繋がっていない – サイバーエージェント藤田晋氏
- 人々がインターネットを使っているという前提でマーケティングができる時代になり、ウェブやブログの説明をしなくても済むようになった – フィードパス小川浩氏
どちらも、11/9 に行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」での言葉です(メモを元にしているので正確ではありません)。藤田氏は PC によるインターネット利用はまだまだであるという見解に対し、小川氏はインターネットはかなり普及したという見解です。
さて、どちらが現状を適切に表しているのでしょうか。
どちらもある意味正しいと思います。例えばサイバーエージェントの場合、コンシューマーを含めたより広いレンジの人をターゲットとしてインターネット・サービスを考えたとき、皆が皆 PC を使ってインターネットを利用している前提で考えていると、実際の利用者は思ったほどではないこともありうる、ということでしょう。
今年 5 月に総務省が発表した調査結果によると、インターネット利用者の 22%、約 2,000 万人が携帯電話などの移動端末のみによるものです(携帯インターネット利用者がPC利用者を初めて超える – MYCOMジャーナル)。
一方、フィードパスのように、ASP や SaaS (Software as a Service) といった形態でインターネット・ビジネスを展開するとき、やはり前提として PC でのインターネット利用を中心に据えるのだと思います(もちろん携帯を中心に据えるビジネスもあると思います)。
ひとつ言えるのは、自社の顧客層のペルソナをどれだけイメージできているか、というところです。自社がターゲットとする人たちの
- ニーズ
- 考え方
- 嗜好
- インターネットスキル
などを把握し、それを Web サイトのコンテンツやユーザビリティに反映していくことで、自社の Web サイトやインターネットサービスの改善に繋げられるのではないでしょうか。
サイバーエージェントもフィードパスも、両社とも自社のターゲットユーザーのペルソナをある程度描いた上での上記の発言なのだと思います。
ただ、一般的にはまだまだ皆が一様に「インターネットをバリバリ使いこなせている」というイメージではないですね。Flash や Ajax 特有の動きに戸惑いなく使いこなせるのは、まだ PC によるインターネットユーザーのほんの一握りではないかと思います。