何を売りにしたらいいのかわからなかったら、あったかい「みそ汁」訴求でもいいじゃない

メインの「イチ押し」はあった方がいいけれど、なんでもない「みそ汁」も訴求ポイントの一つになるよ、というお話。例えば定食屋さんが何を売りにしたらいいのかわからなければ、あったかい「みそ汁」訴求でもいいじゃない。

先日、JR品川駅のエキナカをワクワクしながらリサーチしていたら、こんな定食屋さんの看板に出くわしました。

お味噌汁の付いた
しっかりとした
お食事をどうぞ。

メッセージには「この店イチ押しのメニュー」もなく、なんでもない「みそ汁」推しでのお声掛け。適当なメッセージととらえるかもしれませんが、こう寒い日が続くと確かに「あったかいみそ汁、いいよね」とも感じます。
※実は裏面には、ちゃんとメニューの一覧が載っていました。

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「あなたの知らない味がする」と言われたので

SOYJOYの新製品「フルーティートマト」というのが出たらしい、というのを知ったのが、この井川遥のOOH広告。「あなたの知らない味がする」とコピーで言われたので、トマト好きとしては気になって、先日コンビニで買ってきました。

ということは、この「すました顔だけど実はトマト好きに向けた軽く挑戦的なコピー」は、新製品のアプローチとしては悪くないと思っていてですね。

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「母になるなら、流山市」という広告に、思わず立ち止まった

「母になるなら、流山市。」

新宿の地下を歩いていて目に入ってきた広告。「母になるなら、流山市。」 千葉県の流山市の広告だそうな。「緑の近くで、子育てを楽しむ若い街。」というメッセージのようです。

ちょっとあんまり見ないメッセージに思えて、立ち止まってしまいました。僕は関西出身で4年半ほど前に東京に出てきたので、失礼ながら「流山市」を初めて知ったのですが、もし僕が仮に「親」だったとしてもきっとドキッとするコピー。写真もいいです。

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顔を上げると「顔、上げよう」の広告があった

サントリーの缶コーヒーBOSSの、新しいコピー「顔、上げよう」。写真は西武新宿駅。広告が駅の天井からつり下げられています。

BOSSの広告がふと見えるので顔を上げると、「顔、上げよう」のコピー。「顔を上げる」という自分の行動とシンクロして、ハッとします。「ああ、顔を上げなきゃ」。何の違和感もなく自然と心の中に入ってきたメッセージ。

いいメッセージだなと思っていましたが、この展開にはやられました。素敵だと思います。缶コーヒーはあまり買わないんですけどね。

数字のメッセージは強いけれども

数字のメッセージは強いけれども、同時に何種類も提示すると、とたんに何も届かなくなってしまうかもしれません。

ゆうちょ銀行の広告

上の写真は、新宿の地下街にて見かけるゆうちょ銀行の広告。8種類ほどの広告が連貼りされているのですが、ここを通りかかるとき、広告は目にとまるのですが、ここから何もメッセージを受け取らないんですね。有名人の笑顔がいくつもこちらを見ているのに、「うーん、ああいいや」となってしまう。

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ビール、発泡酒、新ジャンルの何が「No.1」なのか

CMを見ていると、ビール(発泡酒、新ジャンル)のCMで「○○No.1」というコピーをよく見かけます。1番になることは確かに大事なのですが、この業界だけ妙に1番を競っているような感じもします。たとえば同じ飲料でも、缶コーヒーではあまり「売上No.1」というCMは見ませんしね(お酒以外では他社商品の販売状況がわかりにくいというのもあるのかもしれません)。

ということで、ビール、発泡酒、新ジャンルの何がどの分野でどう「No.1」なのか、整理してみました。

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営業する缶コーヒー

コンビニで、JTの缶コーヒー「Rootsアロマレボリュート」に貼られていた新発売のシールに、思わず笑ってしまいました。「ま、まさか買わないの!?」「散々迷ってきっと買う」、他にもいくつか別バージョンがありました。

ここまで営業されると、つい注目してしまいます。

最近のドリンクコーナーは「おまけ」で売ろうとしていてあまり好きではないのですが、このRootsのような積極的な売り込みは案外好きです。コミカルなCM「Roots飲んでゴー!」も、坂口憲二のときもおもしろかったですが、仲村トオルもいいですね。そのCMのコミカルなトーンのまま売り込まれてる感じで、このときは缶コーヒーを買うつもりじゃなかったので買わなかったのですが、缶コーヒーを買いに来てこれを見かけたら、たぶん僕は買っているんじゃないかと思います。

なんだかんだ言って、積極的に売り込んでくる人は好きです。

カゴメ「やさいしぼり」の電車広告からYOUさんの声が聞こえる(と思ったけれど)

電車のドア横で見かけるカゴメの野菜ジュース「やさいしぼり」の広告。「おいしい?おいしくない?」のコピーとYOUさんのこの表情。もうまさにYOUさんが「おいしい?おいしくない?」と言っている声が聞こえてきそうで、「ああこの広告すごいなあ、YOUさんの声が聞こえてくる」と思いました。

「おいしい?」「おいしくない?」も、一応両方とも「おいしいよね?」の意味に捉えて、ですね。

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口角を上げよう

口角を上げよう

画像はR25の3月5日のNo.228の表紙から。R25のこの短いメッセージ、時事的なことを絡めたものも多いですが、ときどき前向きなメッセージがあってすてきだと思います。

このところ少し意識しているのは、口角を上げるということ。会社にいるときも、家にいるときも、通勤電車に乗るときも、誰にも顔を見られない夜の帰り道も、思い出したらほんの少しだけ口角を上げるようにしています。ほぼ日手帳にあったように、2%とか10%か、それぐらい。

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ほぼ日手帳のページ下の欄の毎日の言葉は、たぶん検討を重ねて「その日」「その言葉」が選ばれてると思うんだ

毎日使っている手帳は、ほぼ日手帳です。たくさんある魅力のひとつが、「ほぼ日」から引用された各ページ下の欄にある毎日の言葉ですが、なぜこれが素敵に思えるかと言えば、検討を重ねて「その日」「その言葉」が選ばれたとこちら側に伝わるからだと僕は思っています。

ほぼ日という膨大なコンテンツを抱えているという一方で、それを生かす「編集」の力。

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