月間ユーザー3億人を超えたInstagramとその日本の状況

Instagramは2014年12月10日、世界での利用者が3億人を超え、1日7,000万件を超える写真や動画が投稿されていることを発表しています。

We’re proud to announce that there are now more than 300 million Instagrammers. Over the past four years, what began as two friends with a dream has grown into a global community that shares more than 70 million photos and videos each day.

300 Million: Sharing Real Moments – Instagram Blog

本日、Instagramの利用者が3億人を突破し、1日に7,000万件を超える写真や動画がシェアされている世界規模のコミュニティにまで成長したことをご報告いたします。

instagramjapanさんの写真

Twitterが現時点で公表しているアクティブユーザーは2億8,400万人です(参照)。Instagramが発表した「Instagrammers」の定義が微妙にわからないものの、スパムや休眠の状況を推測しても、ユーザー規模としてはInstagramとTwitterは同じレベルだと思われます。

Instagramの日本の状況 – マジョリティ層の利用の段階へ

そのInstagramの日本ユーザーの状況ですが、これまでおそらく公表されていません。状況を推測する方法の一つとして、Googleトレンドで検索推移をずっとウォッチしているのですが、今年2014年に入ってから明らかに注目度が上がっているのがわかります。


日本のGoogle検索において、アルファベットの検索ワード「Instagram」をカタカナ検索ワード「インスタグラム」が2014年1月に追い抜き、さらに省略のカタカナ検索ワード「インスタ」が8月に追い抜いています。カタカナの検索ワード「インスタグラム」「インスタ」の検索利用の増加が顕著なことから、日本でもイノベーターやアーリーアダプター層の利用から、マジョリティの利用の段階に移っていると推測できます。

Instagramアプリのダウンロード利用状況は、5月に調べたものをこのブログに投稿してますので、そちらを参照ください。

日本で「インスタグラム」の検索数が「Instagram」の検索数を上回ったようだ

日本の芸能人や著名人の利用も増えました。特に、モデル、芸能人、ミュージシャンでしょうか。キーワード「Instagram」でニュース検索をしてみればわかりますが、芸能人などの言動のソースとしてInstagramの投稿が元になっているものがこの数か月でかなり増えました(海外も以前から同様)。モデルなどは、事務所の所属や売れっ子/卵に関わらず、ブログやソーシャルメディアのチャネルの中でも、戦略的にアピールできるチャネルの一つとしてInstagramが重要な扱いであるとも耳にします。

日本企業の利用はアパレルや実店舗ビジネスの企業が先進、1週間で4,000フォロワー増加も

日本ではまだ企業での利用が多くありません。投稿のキャプション(本文)の部分にURLを含ませてもリンクとして機能しないため、Webサイトへの集客という側面では弱いからというのが大きな理由の一つに考えられます。一方で、アパレルブランドや実店舗を持つ企業を中心に、積極的に取り組んでいる企業やブランドもあります。「ブランド想起」という側面では強みを持っていると思います。


▲日本の企業/ブランドによる企業アカウントのフォロワー数と投稿数の状況(抜粋)

日本のInstagramの企業アカウントをピックアップして、フォロワーや投稿の状況の推移を追っているのですが(上図)、「moussy」「EMODA」「SLY」といったアパレルブランドや「VOGUE JAPAN」といったメディアが、継続して1週間に2,000~4,000人ほどのフォロワーを増やしています。

海外では、一部の企業アカウント向けに広告プランや分析機能が提供されている模様ですし、タイをはじめとしたアジア圏では、少しアナログな方法で「Instagramコマース」として利用されているとも聞きます。「写真」をキーとしたツールであることから荒れにくい性格を持っているので、「ブランド想起」「店舗誘導」「(物理的に)確実なフォロワーへのリーチ」などを軸に、来年以降日本でも新たな活用が見られるかもしれません。