広告とはクライアントが作った商品をより魅力的なものへ「商品化」する作業

広告批評2007年7月号の特集「Web広告10年!」の冒頭にある、電通の杉山氏のインタビュー「10年でWebはメディアになった」から。

Googleに代表される検索連動型広告をどのように捉えるかという問題。(中略)検索は従来の表現やメディアから発信する「面白い」とか「もっと知りたい」という動機があって初めて始まるわけだから、その手前にあるものがなくなるわけはないんです。(中略)広告って平明に言うと、クライアントが作った製品を、より魅力的な商品へ、いわば「商品化」する作業ですよね。検索行為はその作業が終わって初めて始まるわけだから、それ自体が新しいアイデアや価値を生み出すものではないんです。

ここで言う「広告」をWebサイトやバナー広告まで勝手に含めて捉えた上でですが(インタビューでの文脈は若干違うように思うのですが)、「広告とはクライアントが作った商品をより魅力的なものへ『商品化』する作業」というのには同感です。もちろんWebの世界だけで考えていても駄目だと思いますが、ユーザーにどうやってその製品の魅力を伝えるか、そしてどうコミュニケーションを働きかけるか。検索連動型広告は、あくまで明確なニーズを抱えたユーザーに対する訴求であり、そもそもそのニーズに気づかせたり発見させたりすることを頭に入れておかなければ、いい広告もWebサイトもできないのだと思っています。電通的な思想だとは思いますが、でもきっとそうだと思います。

嘘はついてはいけないですけどね。

ソフトバンクの「mixi足あとページ」広告

mixi の「最近の足あと」ページの広告に、ソフトバンクのホワイト家族24の広告が入っています。おもしろいのは、mixi の「足あと」をネタにしている点。mixi をちゃんとモチーフにしてます。ここに入る広告では初めて「おっ」と見入ってしまいました。クリックしたのも初めてですね。左右の枠の連動も生きていると思います。

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壁紙は、SXGA(1280×1024)の解像度のモニター向けもちゃんと押さえなきゃいけないと思う

僕は普段、パソコンのデスクトップにはわずかなアイコン以外は置かないようにしているのですが、今日何を思ったのか、自宅のパソコンのデスクトップが寂しく感じて、壁紙でも入れようかと思い立ちました。自宅のモニターはSXGA(1280×1024)の解像度なのですが、「これはいいかな」と思ったPaul McCartneyの新しいアルバムの壁紙がこのサイズをサポートしていなくてがっかり。

調べてみると、壁紙のサイズは配布しているところによってバラバラですね。結構オーソドックスなプロモーションツールだと思うのですが、 SXGA(1280×1024)の解像度向けのサイズはそろそろデフォルトで準備しておくべきなんじゃないかと。いい加減SVGA(800×600)の時代じゃないんだから。

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コンテンツプロバイダーの生きる道

ニコニコ動画の大人気→中断→再開といった話題や、 YouTube関係のニュース(大統領選のコーナーができたり、BBCと提携したり)などを見てると、これまでの「いかに著作権を守るか/自社でまかなうか」から「いかにそこと組んでビジネスをしていくか」という方向に確実に変わってきていると思います。これまでのメディアや音楽/映画産業は、従来のビジネスモデルがうまくいかなくなってきていて、自社(グループ)内でコンテンツを流通させることに限界を感じてきているのでしょう。著作権というグレーな部分はあるものの、コンテンツの流通はアクセスの多い外部と組んでやってしまったほうが、コンテンツへの接触機会は圧倒的に増えます。

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ビルコム調査「企業が宣伝のためにブロガーにお金を渡す」はNGなのかOKなのかの件

ビルコムが「企業とブロガーの関係に関する調査」の報告書を発表しています。

(以下のリンク先はPDFファイルです)

企業とブロガーの関係に関する調査 企業がブロガーに、積極的に情報開示することについて「賛成」72.0% 宣伝のためお金を渡す行為については「反対」44.5%

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便利さは多少の不自由とプライバシーの提供とともに – NHK「グーグル革命の衝撃」を見て

1/21の NHK スペシャル『グーグル革命の衝撃』を見ました(正確にはビデオにとって見ました)。CGM あるいはソーシャルメディアで放送前から話題になっていたこの番組、正直な感想を言えば、「Google に対するネガティブな印象を与えるような誘導をしているなあ」というものでした。NHK らしいといえばらしいですが、Google としては知名度獲得はさておきあの内容は本意なのでしょうか。特に、僕たちの情報をすべて Google が取得しようとしていることに対する警告的なトーンなど。番組を見た後味はちょっと良いものではありませんでした。

とりあえず、たつをの ChangeLog で取り急ぎのまとめがアップされています。

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顧客層のペルソナをどれだけイメージできるか

  • PC は思っているほどみんな持っていない。もしくは(インターネットに)繋がっていない – サイバーエージェント藤田晋氏
  • 人々がインターネットを使っているという前提でマーケティングができる時代になり、ウェブやブログの説明をしなくても済むようになった – フィードパス小川浩氏

どちらも、11/9 に行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」での言葉です(メモを元にしているので正確ではありません)。藤田氏は PC によるインターネット利用はまだまだであるという見解に対し、小川氏はインターネットはかなり普及したという見解です。

さて、どちらが現状を適切に表しているのでしょうか。

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Web マーケティング ROI Day レポート – パネルディスカッション「時代は PR2.0 へ」

11/9 に東京ビッグサイトで行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」のレポート第3弾、パネルディスカッション「時代は PR2.0 へ」の模様です。

時事通信の湯川鶴章氏、マイネット・ジャパンの上原仁氏、ケンコーコムの中郁乃氏の3氏と、モデレーターはニューズ・ツー・ユーの神原弥奈子氏によるパネルディスカッション。期せずしてニューズ・ツー・ユーのセッションを3つすべて聞いたことになるのですが、レポートはこのディスカッションのものを取り上げます。

大きな話題としては(確か)二つ。

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Web マーケティング ROI Day レポート – 西川潔氏 藤田晋氏 「Web マーケティングの未来像」

11/9に東京ビッグサイトで行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」のレポート第2弾、パネルディスカッション「Webマーケティングの未来像」の模様です。

株式会社ネットエイジグループ社長の西川潔氏と株式会社サイバーエージェント社長の藤田晋氏による経営者対談。主に西川氏が藤田氏に問いかけるという形で進められました。主な話題は以下のようなもの。

  • ネット広告のこれから
  • 口コミの力
  • アフィリエイト
  • 携帯(モバイル)の広告
  • 懸賞プロモ、ポイントサービス
  • 動画広告
  • RSS 広告

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Web マーケティング ROI Day レポート – John Quarto-von Tivadar 氏基調講演

11/9に東京ビッグサイトで行われたカンファレンス「Web マーケティング ROI Day」に行ってきました。その中のいくつかのセッションのレポートをお送りします。

一つ目の基調講演は、Future Now, Inc. の CTO (Chief Thinking Officer)、John Quarto-von Tivadar 氏によるもの。「お客様志向のWebマーケティング品質改善」と題したコンバージョン率の向上を中心のテーマとした内容で、PPC 広告とその先にあるランディングページの事例をいくつか挙げながらの解説でした。

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