ロードマップは、プロジェクトを動かす「チカラ」になる

何かプロジェクトをはじめるとき、ロードマップを引くことは大事です。回数を決めたり、スケジュールや期限を決めたり、区切りを設けたり、最初のスパンは詳細に詰めてその先は方向性だけを決めて、などなど。

「いつまでに、何を、どれだけやって、どういう状態になっているか」、ということですね。

そしてそのロードマップは、そのプロジェクトを動かす「力」になります。

書いてみると至極あたりまえの話で、「そんなの普通にやってるよ」と思ったりもしますが、意外にできていないものです。花火を一度打ち上げて、楽しかったのでもう1回やって、それからどうしようかね、とか。まあ流れに任せてそれでもよいときもあるのですが。

「3か月間で3回する」、「2011年中に5回実施」

例えば、Cinciアクセス解析勉強会「かいべん!」は、昨年2010年末に案を練っていた際には「2011年の2月3月4月で、3回する」というざっくりとしたスケジュールを立てていました。ちょうど同じタイミングで、お手伝いしているアクセス解析イニシアチブ(a2i)から「初心者向けのワークショップのようなものをやってくれないか」とお話をいただき、それはその後「サイト改善ミーティング」という枠になるのですが、流れとして「Cinciのかいべん!を3回やって土台固めをし、それを踏まえてサイト改善ミーティングで展開する」というロードマップを僕は引きました。

「かいべん!」は4月までに3回します、「サイト改善ミーティング」は3月から2011年中に5回やりましょう、いちしまが担当する内容は「かいべん!」終了を受けて5月から2~3回程度やりましょう(アクセス解析DIYという名称で実施)。

そういうロードマップでした。

ロードマップどおりにプロジェクトは進まない

もちろん、ロードマップどおりにはプロジェクトは進みません。Cinciアクセス解析勉強会「かいべん!」もa2iの「サイト改善ミーティング」も、3月の震災の影響を受けてスケジュールの変更を余儀なくされました。「かいべん!」は3回実施して「サイト改善ミーティング」に臨む予定でしたが、スケジュールをずらしたため2回しか開催することができず、「サイト改善ミーティング」も第1回目から延期になりました。

「かいべん!」は結局その2回しかできていないのですが、その内容を受けて実施したa2iのサイト改善ミーティング「アクセス解析DIY」は、9月14日になんとか3回目を終えることができました。合計5回実施する予定のサイト改善ミーティングも、第5回のスケジュールと内容も現在詰めている段階です。

ロードマップという共通認識がプロジェクトを前に進ませる

ロードマップを引くと、たとえスケジュールどおりに進まなくても、「何を、どれだけやって、どういう状態になっているか」という共通認識が関係者間であるので、プロジェクトを前に進む力が生まれます。

「5月までに3回します」、「今年中に5回します」。すごく些細なロードマップかもしれません。しかし、プロジェクトを前に進めた大きな力だったと思います。

もちろん、その先も描かなければいけません。3回実施する予定の「かいべん!」はまだ2回のままですし、「サイト改善ミーティング」を来年度どうするかも考えなければいけません。

言霊

目標を宣言すると言霊となって実現に向かう、などと言ったりもします。ビジネスとしてプロジェクトを進める際は、その目的やゴールや戦略を決めてロードマップを引くものですが、個人的な趣味や取り組みでも、「いつまでにこういう状態になるぞ」など、大まかなロードマップを引くようにしたいです。