会話するつもりがないのなら、企業から声を掛けてはいけない

UCCのTwitterでの騒動の件。この土日からぽつぽつとポメラに駄文を連ねていたのですが、まとまらないので一旦リセット。で、今朝に見出しと数行だけなんとなく書いてみて続きは帰宅後にと思っていたら、UCCが改めてメディア向けに状況説明を行い、「炎上例として経験共有」するつもりだとのこと。ちょっと予想していなかった展開。

Twitterは企業とユーザーが直接対話できる貴重な窓口と感じており、失敗を糧に今後も活用していきたいという。Twitterマーケティングの勉強会を開いてその内容を公開するなど、失敗からの教訓を広く共有。企業のTwitter利用を後押ししながら、自らもTwitterに再チャレンジする考えだ。

「Twitterを理解していなかった」――UCC、キャンペーン”炎上”を説明 勉強会で経験共有へ (1/2) – ITmedia News

10時00分 キャンペーンの宣伝メッセージの自動投稿を開始
11時30分 「上島珈琲店」や「珈琲館」などのカフェチェーンを展開するUCCフードサービスシステムズのTwitter担当者(「上島珈琲店なう」の中の人)や、Web制作で付き合いのある外部の事業者などからグループEC推進室へ心配する声が寄せられ、すぐにマーケティング本部へ連絡
11時40分 CIO(最高情報責任者)に連絡
11時45分 bot停止措置
11時55分 完全停止を確認。ここからトータルの送信件数(536件)など事実関係を確認
13時00分 CEO(最高経営責任者)に相談し、「すぐにおわびを出す必要がある」との号令
15時20分 PDF版のおわびを公開。HTML版を求めるTwitter上の声に応えてHTML版も作成、公開

[続報]UCCのTwitter騒動、11アカウントからツイート536件を自動投稿、自社の失敗を事例に近日勉強会を開催へ:日経ビジネスオンライン

この「事件」当日の対処のスピード感、そして今日の報道の「勉強会で経験共有」というある意味「時流に乗った」センスを持っていながらも、それでもこういうTwitterプロモーションをしてしまったというのがなんだか奇妙なところでもあります。あと、なぜ「当事者」は、状況のモニタリングをしていなかったんだろう?とか。他者から心配する声が寄せられる前に気がつかなかったのかなあ。

CIO(最高情報責任者)がいらっしゃるんですね。とまれ、事後の対応としては部外者から見る限り最大限のことをしていて好感が持てます。数年前であれば「なかったこと」になってしまったものですが。

ということで、改めて見出しの話ですが、文面だけ読めば至極あたりまえのようにも思えるのですが、まあ見出しどおりですね。企業のTwitterの利用法には、一方通行の告知型や、アカウントを持たずに傾聴するに留まるやり方や、いろいろあると思いますが、Twitterを介してユーザーと会話するつもりがないのなら、企業から声を掛けてはいけないんじゃないかなと思います。Twitterだけに限らない話かもしれません。