「ぜひそのように並べてね」というメッセージを込めたパッケージデザイン

モエ・エ・シャンドン

スーパーのお酒売り場の棚に並べられたモエ・エ・シャンドンの箱。箱を2個並べると、前面に表示される「MOET」のロゴ文字が完成するので、そのように並べられています。

つまり、「ぜひそのように並べてね」というメッセージを込めたパッケージデザイン。

箱入りの菓子や、連作ものの本やCDの背表紙などでもよく見られますが、「ぜひそのように並べてね」ということは、棚の占有率を高めるということ。前面に1列ではなくて2列。しかもロゴが完成するように。営業マンがお店に向かわなくても、パッケージデザインが店員さんに無言でメッセージを訴えてくれます。あわよくば、意図したように並べてもらおうと。

サザンオールスターズが数年前にシングルCDをリマスタリングして12cmCDで発売したものは、並べることで背表紙のデザインが完成するようになっていましたが、いまだに全作を棚にきれいに並べているCDショップも結構ありますよね。

ところで、写真のモエ・エ・シャンドンの一番右側はちょっと「間違った」陳列になっているのですが、お客さんが手にとって戻したからでしょうか。気の利く店員さんであれば、これをちゃんと「正しい」陳列にするのだと思います。誰にも言われていないのに。

追記。その後。
「ぜひそのように並べてね」のその後