アクセス解析の29の指標(暫定) – WAA Standards Analytics Definitionsが改訂へ

WAA (Web Analytics Association) が昨年2007年8月に発表した26のアクセス解析の指標を改訂するようです。

New Standards Definition Doc | WAA Blog

現在は草稿の段階で、フィードバックを今年2008年いっぱいまで受け付けてから最終のものを発表する模様。
なお、昨年発表された26のアクセス解析の指標を翻訳したものはこちら

9月22日付で暫定的に発表された29の指標を挙げておきます。

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MarkeZine Day 2008レポート:「失敗に学ぶ!結果を生み出すアクセス解析の活用ヒント」

9月12日に参加したMarkeZine Day 2008のセミナーの中から、「失敗に学ぶ!結果を生み出すアクセス解析の活用ヒント」のレポートです。ジョイジョイ株式会社(ぐるなびウエディング)の舘田智氏によるものです。

一応僕もこのあたりを軸足としてずっと仕事をしているのですが、実際にアクセス解析を導入する側の企業のこういったお話を聞くのは、僕は初めてだと思います。ツールを提供するベンダーさんの視線ではなく、どう試行錯誤して、結果こういったことに気をつけた方がいいということがわかったという流れは非常に説得力がありました。おもしろかったですし、違う視点でのヒントをたくさんいただきました。

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『Web STRATEGY vol.17』のアクセス解析特集に協力しました

MdNから8月18日に出た『Web STRATEGY vol.17』のアクセス解析の特集「アクセス解析で組み立てるWeb戦略」に、4ページほど記事を書かせていただきました。アクセス解析の指標の意味と、ビジネスでのその捉え方を簡潔にまとめています。

以前のエントリー記事「Webサイトのアクセス解析で、押さえておくべき26の指標」から派生した内容でちょっと申し訳ないですが、内容を掘り下げはじめるときりがないのでほどほどにしています。

声を掛けていただいた dIG iT のあんけいさん、本当にありがとうございました。お互いのブログやTwitterやTumblrでは繋がっているのに、実はお会いしたことがないというのも不思議でおもしろいです。ぜひ今度お会いしましょう。

アクセス解析のサイト滞在時間では、直帰した人の分は「0」として計算されている

アクセス解析の「平均サイト滞在時間」には、直帰した人の分は含まれていません。いや、含まれているのですが、滞在時間「0」として含まれています。

たとえば、ウェブサイト全体の直帰率が40%だったとして、ユニークセッションの40%のアクセスのそれぞれの滞在時間は「0」として計算されているはずです。

大抵のアクセス解析ツールでは、ページの滞在時間は「あるページにアクセスした時間」と「その次にアクセスしたページの時間」の差分で算出されています。ウェブサイト全体の滞在時間であれば、その数字の積み重ねです。たとえばGoogle Analyticsでも同様で、ちょうどそれにまつわる話題のエントリーがあがっています。

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ヤフーのアクセス解析「Yahoo!ログール」はデフォルトでちょっと見せすぎ、かも

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ヤフーさんが「Yahoo!ログール」というアクセス解析ツールの提供を始めた模様。「MyBlogLog」「gooあしあと」のように登録者の足跡がつきつつ、アクセス解析のデータや訪問者の属性などもすべて公開されるという、いろんな意味でもすごいツール。ちょっと長いけどCNETから引用。

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Flickr Proの統計機能(アクセス解析)

写真共有サイト「Flickr」をProアカウントにしました。結構な写真をアップしていたので昔の写真がアーカイブから切れていたのですが、$24.95と大きな金額ではないのでアップデート。一瞬にして過去の写真が元通りに。

Flickr Proには統計機能があります。「Your Stats」というメニューを選べば、「Stats for your account」というページで、写真の閲覧数の推移やコメント数、各写真の状況など、アクセス解析っぽい統計結果が見れます。どの写真が多く見られているかとか、どこからのアクセスが多いのか(リファラー)、いやーこれはいいですね。

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PVを「雑誌のページをめくったような程度」と思ってみる

PV(ページビュー)はまだまだWebサイトの指標として強くて、「PVが高い=すごいサイト」と無条件で思われていたりします(確かにある意味そうなのですが)。でも、改めて考えてみれば、PVとはブラウザーにリクエストされた回数のことです。「そのページがちゃんと見られた/読まれた」という保証は全然ないんですね。

PVを「雑誌のページをめくったような程度」というように仮に思ってみると、そのページで手掛けなければいけないことがたくさん見つかるんじゃないかと思います。ちゃんと読ませるために。ちゃんと誘導するために。

PVは確かに重要な指標ですが、それだけに一喜一憂するのではなくて、他の指標もちゃんと見なければならないし、PVをはじめそれらの指標の意味というかニュアンスを、つかんでおかなければいけないと思います。滞在時間だって、「次の指標だ!」と騒いでいないで冷静に判断しなければいけないですしね。

Webサイトのアクセス解析で、押さえておくべき26の指標 – WAA Standards Analytics Definitions

2011年1月23日追記。私も策定に協力しておりますが、2010年7月にアクセス解析イニシアチブが用語定義のガイドラインを発表しております。

アクセス解析の集計と用語定義ガイドライン第2版を発表 アクセス解析イニシアチブ

ですので、下記内容は間違いではありませんが、やはり情報が少し古くなっているということもあり、今後はアクセス解析イニシアチブ発表のガイドラインををご参照ください。追記終わり。

Web Analytics Association (WAA) は8/23、アメリカのサンノゼで行われたカンファレンス Search Engine Strategies にて、新しい26のWeb解析指標 (WAA Standards Analytics Definitions) を発表しました。

これまで一般に使われてきた「PageViews」「Visits/Sessoins」「Visitors」に加えて、23の新しい解析指標を追加しています。アクセスログ解析のこれからの標準的な指標として、押さえておくべきものでしょう。

ここではざっと、この26の指標について拙訳ながら翻訳しておきます。

Web Analytics Association (WAA)
Standards Analytics Definitions

Japanese Edition translated by Yasuki Ichishima.

Building Block Terms (基本要素)

  • Page (ページ)
    ページとは、解析可能な単位のこと。
  • Page Views (ページビュー、PV)
    ページビューとは、ページが閲覧された回数のこと。
  • Visits/Sessions (訪問数[訪問者数]、セッション)
    訪問数(訪問者数)/セッションとは、1ページ以上閲覧した1人による訪問のこと。最初のアクセスから一定時間内に他の行動を起こさなかった場合、その訪問セッションは終了となる。
  • Unique Visitors (ユニークユーザー)
    ユニークユーザーとは、決まった時間内に1度以上サイトへ訪問した人数のこと。検索エンジンのロボットなどを除く。そのレポートの期間内では、そのユニークユーザーの基準において「その人」は1度しかカウントされない。
  • New Visitor (新規ユーザー、新規セッション)
    新規ユーザーとは、そのレポートの期間内にそのサイトに初めて訪問したユニークユーザーの数のこと。
  • Repeat Visitor (リピートユーザー、リピートセッション)
    リピートユーザーとは、そのレポートの期間内にそのサイトに2度以上訪問したユニークユーザーの数のこと。
  • Return Visitor (再訪ユーザー、再訪セッション)
    再訪ユーザーとは、そのレポート期間前にもかつて訪問があり、かつそのレポートの期間内にサイトに再訪問したユニークユーザーの数のこと。

Visit Characterization (訪問特性)

  • Entry Page (閲覧開始ページ、入口ページ)
    閲覧開始ページとは、訪問の最初のページのこと。
  • Landing Page (ランディングページ)
    ランディングページとは、マーケティング的に計算されたユーザー行動において最初のページと意図されたページのこと。
  • Exit Page (離脱ページ、出口ページ)
    離脱ページとは、その訪問の最後にアクセスしたページのこと。その訪問の最後を意味する。
  • Visit Duration (滞在時間)
    滞在時間とは、1セッションの時間の長さのこと。一般的に、そのセッションの最後の行動がとられた時間から最初の行動がとられた時間を引いたもので計算される。
    (訳者補足)多くの場合、閲覧開始ページにアクセスした時間から、離脱ページにアクセスした時間までのこと。つまり、離脱ページでの滞在時間は含まれない。
  • Referrer (リファラー、参照元)
    リファラー(参照元)とは、そのページにアクセスさせるに至った元のページのURLのこと。
  • Internal Referrer (サイト内リファラー)
    サイト内リファラーとは、そのサイト内(あるいはそれに準ずるもの)に誘導するページURLのこと。
  • External Referrer (外部リファラー)
    外部リファラーとは、外部サイト(あるいはそれに準ずるもの)に誘導するページURLのこと。
  • Search Referrer (検索リファラー)
    検索リファラーとは、検索機能によって生じたリファラー(参照元)のこと。サイト内リファラー、外部リファラーを含む。
  • Visit Referrer (訪問リファラー)
    訪問リファラーとは、セッションの最初のリファラー(参照元)のこと。サイト内リファラー、外部リファラー、リファラーなしを含む。
  • Original Referrer (オリジナル・リファラー)
    オリジナル・リファラーとは、その訪問者の最初のセッションの最初のリファラー(参照元)のこと。サイト内リファラー、外部リファラー、参照元なしを含む。
  • Click-through (クリックスルー、クリック数)
    クリック数とは、その訪問者がそのリンクをクリックした回数のこと。
  • Click-through Rate/Ratio (クリックスルー率、クリック率)
    クリック率とは、そのリンクが閲覧された数に対するクリックスルーの割合のこと。CTR。
  • Page Views per Visit (平均ページビュー)
    平均ページビューとは、そのレポートの期間内での訪問数に対するページビューの割合のこと。

Content Characterization (コンテンツ特性)

  • Page Exit Ratio (離脱率)
    離脱率とは、そのページのページビュー合計に対する離脱数の割合のこと。
  • Single-Page Visits (1ページだけの訪問)
    1ページだけの訪問とは、その1ページだけを閲覧した訪問のこと。その1ページを何度閲覧しようともそれ以上カウントされない。
  • Single Page View Visits (Bounces) (直帰数)
    直帰数とは、1ページビューだけの訪問のこと。
  • Bounce Rate (直帰率)
    直帰率とは、閲覧開始ページの訪問者数に対する直帰数の割合のこと。1ページだけ閲覧して離脱した訪問者数の割合。

Conversion Metrics (コンバージョン指標)

  • Event (イベント)
    イベントとは、ブラウザーやサーバーによって特定の日時が割り当てられて記されたあらゆるログや記録された行動のこと。
  • Conversion (コンバージョン)
    コンバージョンとは、目的の行動を達成させた訪問者数のこと。

指標の日本語については、一般的に用いられる単語、Google Analytics などで使われている用語を中心に、僕の判断で選んでいます。よりふさわしいものがありましたらご指摘ください。

知っていて当たり前の人もいるでしょうが、「Entry Page」と「Landing Page」の違い、「Visit Duration」の理解とか、あやしい人も結構いるのではないかと思います。全部が全部必要な指標というわけでもないですが、理解はしておきたいですね。

追記。MdNから2008年8月18日に出た雑誌『Web STRATEGY vol.17』のアクセス解析の特集「アクセス解析で組み立てるWeb戦略」に、4ページほど記事を書かせていただきました。アクセス解析の指標の意味と、ビジネスでのその捉え方を簡潔にまとめています。よろしければどうぞ。

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Ad Innovator: Web解析協会、測定のスタンダードを設定

このブログの女子率は?

「なかのひと.jp」の女子率を晒すのがはやっているのでしょうかね。

アクセス元の IP をもとに組織名を検出するのに特化したアクセス解析「なかのひと.jp」が、半分しゃれでしょうが「年齢・性別解析機能」を追加しています。

代表的なアクセス元組織・約400件の男女比や平均年齢をあらかじめ入力しておき、IPアドレスで取得したアクセス元情報に基づいて男女比や年齢を推定する。

あんな人にも見られてた! 「なかのひと」にアクセス元の性別・年齢推定機能 – ITmedia News

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サイトやブログの価値を調べる10の指標とツール

自分が運営しているブログやWebサイトにどのような価値があるのか、またどう評価されているのかを知っておくと、サイト間で比較ができたり、またモチベーション向上にもつながってきます。そこで、サイトやブログを何らかの指標で提示してくれるものを集めてみました。

Google PageRank(ページランク)

Google PageRank(ページランク)はWebページの重要度を測る指標のこと。リンクによる重み付けをベースにしたアルゴリズムだと言われています。Googleツールバーをブラウザーにインストールすることで調べることができますが、「こうすればページランクは上がる!」という確固とした方法なんてないので、あまり一喜一憂しない方がいいと思います。ちなみに、このブログの現在のGoogle PageRankは「4」。

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