コーヒーゼリーにはバニラアイスがのってます―ありふれたUSPもちゃんと自己主張すれば意外に魅力的

先日、訪問先に向かう途中の喫茶店の前で、看板に目が留まりました。足も止まりました。

「コーヒーゼリー バニラアイスがのってます」

イラスト付きの、黒板風の手書きの看板です。なぜか妙にグッと来て、きっとこのお店のコーヒーゼリーはおいしいんだろうなと思ったのですが、次の予定があったので写真を撮るだけにして、そこを後にしました。

「コーヒーゼリー バニラアイスがのってます」という文章と、味のあるイラスト。ありふれたUSPかもしれません。USPとは「独自の売りになる特長」のこと。Unique Selling Proposition。競合他社との差別化や市場での競争優位性を保つのに、あるいはブランディングの側面において、重要な役割を担います。

実は「コーヒーゼリーにバニラアイスが乗っている」というのは、そこまで競合優位性があるUSPではありません。

カフェ・ベローチェのコーヒーゼリーにはソフトクリームが乗っていますし、珈琲館の炭火珈琲ゼリーにはバニラアイスとホイップが、コメダ珈琲店の珈琲ジェリーにはバナナとソフトクリームが乗っています。サイゼリヤやジョナサン、ココスといったファミリーレストランのコーヒーゼリーにも、バニラアイスやソフトクリームが乗っています。

冷静に考えれば、コーヒーゼリーとバニラアイス(あるいはソフトクリーム)の組み合わせは、よくある特長です。きっとそれがスタンダード。

でも、例えば「きっと伝わっているだろう」と省略するのではなく、当たり前かもしれないけれどUSPにフォーカスして徹底すると、妙に魅力的に見えてしまうもの。

「当店のオムライスは、ケチャップたっぷりのチキンライスです」も、きっと同じ。

ありふれたUSPも、ちゃんと自己主張すれば、きちんと伝えれば、意外に魅力的です。USPを持つことと、それを戦略上の鍵にすることは違うはずです。きちんと自己主張していこうと思います。

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ではまた。