来年2011年のアクセス解析(Web解析)、広告効果測定の領域の大きなトピックスは、「トラッキングのオプトアウト」になるのでしょうか。分析側だけでなく、広告側も含めて、でしょうけれども。
マイクロソフトが開発中のInternet Explorer 9 (IE9) で、トラッキングのオプトアウトの機能が実装される予定であるという話。
IE9 and Privacy: Introducing Tracking Protection – IEBlog – Site Home – MSDN Blogs
アドネットワークも含めたサードパーティCookieのデータトラッキング機能を無効にするブラウザのアドオン(プラグイン)が開発中であるという話(であってますかね?)。
元Google社員、サードパーティーのユーザー行動監視を無効にするブラウザ・エクステンション、Disconnectを開発
Web Analytics Association (WAA) が、Webアナリストの倫理規定をとりまとめていて、それが大詰めであるという話。
Last Chance to Shape the Web Analyst’s Code of Ethics | WAA Blog
Google Analyticsをブラウザー側で無効化するアドオン(プラグイン)が発表されたのも、今年2010年5月でした。
Google Analytics オプトアウト アドオンのダウンロード ページ
僕も時折少しだけ触れたりしていますが、一般的な利用者には「行動ターゲティングやアクセス解析って気持ち悪い、怖い」という感情は少なからずあります。もちろん、「行動ターゲティング(BT、behavioral targeting)」や「アクセス解析」という言葉自体は知らないことが多いですが、まあ、感覚としては「ストーカー」に近いでしょうね。
「どこまで情報を取得しているのかがわからない」「どこに、そしてどの範囲までそれが利用されているのかがわからない」というのが問題となるところなのでしょうか。
昔からCRMはありましたし、今年は間接効果、Attribution Managementの部分が少しだけアツくなっている一方で、当然と言えばそうですが、ユーザー側からの反発を考慮して、「個人のWeb上での行動情報をオプトアウトできる仕組み」を提供する取り組みが進んでいるようです。
本来であれば、企業側もWebサイトでCookieの取り扱いに関する情報を提示しないといけないはずで、それらがより徹底されていくのかもしれません。
むずかしい話ですが、マーケティングの領域の僕からは「そもそも完全な情報取得や分析/解析はできない」という前提でこれからも向き合うでしょうし、ユーザーとしての僕は「必要に応じてオプトアウト」となるでしょう。