新刊書籍で動画プロモーション – 『過剰管理の処方箋』(かんき出版)

かんき出版のAさんから、「新刊書籍のWeb用のプロモーションで動画を作ったのですが、ぜひ市嶋さんの感想をブログで」というオーダーをいただきました。ということで、このエントリー記事は「依頼を受けて書いている、まだ読んでいない本のWebプロモーションの感想」です。

  • 感想を書いてほしいという依頼を受けて書いてます
  • まだその本は読んでいません
  • 何を書いてもよく、その内容についてかんき出版さんは事前のチェックはしない
  • 報酬はありません
  • Aさんとは前に一度(でしたっけ?)飲みに行ったことがあります

というのがちょっとした背景です。タイトルに「PR」と入れようか迷いましたが、まあ一種のPRには違いないんですが、なんとなく気分的にはかなり中立な感じで書いているのでやめました。あと、Aさんからは「あとで献本します」といただいたのですが、それを前提にして書くとなると僕の書くトーンも若干変わっちゃうので、感謝しつつも保留させていただきました。とまれ、ありがとうございます。

新刊書籍で動画プロモーション

金井壽宏さん岸良裕司さん共著の『過剰管理の処方箋』という本です。岸良さんは『ザ・ゴール』のゴールドラット博士の日本唯一のパートナーだそうですが、『ザ・ゴール』は手に取ったことはあるものの読んだことはないので、前知識としてはほとんど知りませんでした。

で、Webプロモーション用に、動画を作ってYouTubeにアップしてるとのこと。なんと思い切ったことを。

感想

正直に書きます。

  • 動画が7分30秒は長いです。「書籍のプロモ」として長いというのではなく、一般的にもよほどおもしろくないと見てもらえない長さなのでは? 僕は見ましたが、普通の人ならなかなか見ないと思います
  • 動画を見て、本の大まかな概略はつかめるので、その内容は読んでみたいなと思いました。たぶん僕が読みたくなるような本のタイプです
  • ただ、動画の最初の方だけ見ても、本の概略はつかめないと思います。7分のちゃんとした起承転結のストーリーがある動画なので、なかなか厳しいかと
  • 最初にフックがあったり、「結」があれば、もう少し見ようと思うかもしれません
  • この動画を見ようと思う人のモチベーションが限られているように思います。購入する/しないの際の判断材料としてはよいでしょうが、まったく初めてのお客さんを振り向かせるのは向いていないかと
  • かんき出版のサイトの書籍紹介のページからYouTubeの該当ページへのリンクがあるのですが、そもそも書籍の紹介にYouTube動画があるなんてみんな思っていませんから、普通にスルーされてしまうかと。ページにYouTubeの動画をembedで埋め込んで、それでやっと見てもらえるかもという土俵に立てるんじゃないかと思います
  • 動画そのものから、書籍の紹介や購買に結びつくところへの誘導があってもいいと思います。動画なのでリンクなどでの誘導がむずかしいですが、ベタなところで、動画の最後に「『過剰管理』で検索」とかどうでしょうか。いまなら「過剰管理」でYahoo!、Google、ともに1位がかんき出版さんのサイトのページです
  • せっかく動画を作ったので、この動画の存在を知ってもらうためのことはした方がいいでしょうね。仮にブロガーに献本するなら、一緒にYouTubeのURLをメールで伝え、読んでもらった人にもブログで紹介してもらえるように、可能ならあとがきや帯や差し込みチラシにYouTube動画の存在をキャプチャー付きで紹介したり、といった感じで。愚直ですが。

書籍のWebプロモーションのこれから

Aさんのメールには「ビジネス書初!?」とありましたが、書籍のWebプロモーション用に動画を作っているところはあるんでしょうか(やはりなさそうな気がしますけど)。チャレンジングな試みだと思いますが、本がインパクトのある内容ならおもしろいでしょうね。ブロガーが紹介して本が売れるという流れもいまはちょっとあると思うので、YouTubeなら紹介しやすいですから、今後事例が増えるかもしれません。そういえば、新刊だけど1章まるごとPDFで公開、というのもチラホラありました。

『過剰管理の処方箋』ですが、内容自体にはとても興味を持ったので、書店で検討します。

過剰管理の処方箋 自然にみんながやる気!になる
金井 壽宏、岸良 裕司
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