rel=”nofollow” の使い方(私案)

ヤフーは9月16日、検索エンジンに関連する情報やサイト管理者向けの情報をまとめた「Yahoo!検索インフォセンター」を開設しました。SEOに詳しい人にとってはあたりまえのことが中心かもしれませんが、非常に重要なことが書かれているのでウェブ担当者や制作関連の人は目を通しておいた方がいいです。

僕もつらつらと読んでいたのですが、さらっと書かれているリンクのa要素におけるrel属性のnofollowの利用について。rel属性のnofollowはあんまり好きじゃないのですが、検索エンジンにはしっかり判断されるものなので、ではどうやって使ったらいいものかを考えてみました。

コメントやトラックバックのスパム急増への対応が発端

もともとは、ブログの普及に伴ってコメントやトラックバックのスパムが急増したために、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが「リンクのタグにこう書いてくれたら、そのリンク先はクロールしないしページの価値も渡さないよ」と発表したのが始まりです。だから、本来の目的で言えば、ブログをはじめとしたソーシャルメディアのコメントやトラックバックの部分の外部リンクにそれは用いられるべきもの。

そこから転じて、「ログイン」「サインイン」「カートを見る」といったコンテンツとしては価値のないシステム的なリンクや、延々とデータベース内を無駄に徘徊してしまうような動的なページへのリンクにも、nofollowを適用した方がいいかも、という流れになってきています。

リンク先のウェブページの巡回制限 – rel属性の利用 – Yahoo!検索インフォセンター
概要 <rel=”nofollow”> – Google ウェブマスター向けヘルプ センター

Googleの提案するnofollowの利用例から考える

Googleのウェブマスター向けヘルプセンターの方に少し詳しく書かれていますが、Googleがおすすめるnofollowの利用例は3つ。

  • 信頼できないコンテンツ
  • 有料リンク
  • クロールの優先順位付け

ニュアンスとしては、「信頼できないコンテンツ」がブログのスパムコメントやスパムトラックバック、「クロールの優先順位付け」がリンクしても無駄なサイト内リンク、「有料リンク」はまあそのままですね。

Movable Typeでもそうですが、ブログツールやブログサービスの主要なところは、一律でコメントやトラックバックのリンクでnofollowが入ってしまいますが、個人的にはすごく乱暴だなあと思います。まあこれが嫌いな理由の一つなのですが、価値のあるコメントやトラックバックもあるわけで、それにnofollowがついてしまうというのはどうなんだ?というところ。スパムの対応が大変なのはわかるのですが、少なくとも価値のあるコメントやトラックバックは上の3つの例にはどれにも属さないです。

なので、このブログのコメント部分にはrel=”nofollow”は入っていません。スパム的なものは手動で削除しますので。

外部リンクへのnofollow

あと、たとえばソーシャルメディア系のサービスで、元ネタのページありきで存在しているページがコンテンツの主体であるはずなのに、元ネタのページへのリンクにnofollowを入れたりしているのは、僕はやっぱりどうかなあと思うのです。その元ネタのページの価値を認めてそのページが存在しているはずなのに(つまり恩恵を受けているのに)。

ですので、「ページの価値が下がるから、外部リンクにはすべからくnofollow」というのには基本的にちょっと反対です。関係性を持つことで成り立つ「Web」の概念そのものに反しているような気がして。

ただ、このブログでもいくつかのリンクにはnofollowを入れました。メールアドレスと、Googleドキュメントを利用したフォームのページへのリンク、それといくつかの「HTMLに記述されたそのリンク先にコンテンツがない」リンク。まあ調べたい人は調べてください。

タイトルに「私案」と書きましたが、ひとりごとのような文章ですね。