先日、美容院に行って髪をバッサリ切ってきました。ただ、いま住んでいるところに引っ越してきてからはどこの美容院に行っていいやらわからず、結局検索エンジンのお世話になりました。「美容院」と「(地名)」の組み合わせで検索し、ここかな?というところをあらかじめ下見までしてから、先日の訪問となりました(美容院選びは男にも結構センシティブな問題だったりします)。
で、髪は満足のいくものになり、店の雰囲気もそこそこ悪くなく、僕を担当してくれた方との話もそれなりに弾み、僕はしばらくはそこの美容院に行くことを決めました。その美容院にとっては、SEOやPPC広告がきっかけで、顧客を一人獲得したような形になります。
さて。
この流れからすると、「SEOをはじめとした検索エンジン対策はやっぱり大事なのね」という話に転がりそうですが、ちょっと違います。
確かに、「SEOをはじめとした検索エンジンへの対策」は大事なのは大事なんですが、きっかけこそ検索エンジン経由だったとしても、美容院が「僕」という客の心をつかんだのは、結局はスタイリストの腕やコミュニケーション能力や、そのお店の雰囲気だったはずです。それがいまひとつであれば、僕はこれから先その美容院には行かず、また新たな美容院探しをすることでしょう。
顧客/ロイヤルカスタマーやファンを作るのは、結局はコンテンツやもっとリアルなものです。きっかけはチラシであれクーポンであれSEOであれ。
最も大事な事は、実はユーザーのサイトアクセス後のリアクションを高める事にあると思うからです。
つまり、
- そもそも魅力的な商品があるか?
- 競合店との差別化が図られているか?
- 付帯サービスは充実しているか?
- ロイヤルカスタマーを捕まえ、よりファンを増やす努力をしているか?
- お店としての商売の基本(メール返信やBBSの応対)を疎かにしていないか?
という部分こそが最も重要であり、逆に言うと、上記が充実していれば自然とサーチエンジンの検索結果も上位に上がるものなのです。
これが結果的に最強のSEO対策だと思っています。
岡野氏が「結果的に最強のSEO対策」と述べているのは、魅力的なものを提供していれば自然といろんなサイトやブログからのリンクも増えていくから、という意味でしょう。以前書いた「SMO (Social Media Optimization) 」の考え方とつながってくると思います。
SEOだけに血眼になってもコンテンツに魅力がなければファンはつかず、一見さんばかりになります。ターゲット層が何を望んでいるのかを理解しようとしてそれをコンテンツ部分に反映して魅力あるものにしないと、SEOの効果もいっさい無駄になってしまいます。
そういうことを、美容院の帰り道を自転車で走りながら、考えていました。美容院で隣の席のお客さんと店長らしき人が、「Overtureが云々」と話していたのを小耳に挟んだからかもしれません。
そうそう、SEOをはじめとした検索エンジンへの対策は、通り道を造る意味で非常に重要ですよ。誤解のないように。