JR新宿駅の工事案内用のガムテープで作られた印象的な案内文字。その存在を僕が初めて知ったのは、まだ東京に出てくる前の2004年1月。林雄司氏の「やぎの目」のやぎコラム(2004.1.20 tue 13:09)と氏が特別に用意したページでした。クリエイティブな工事案内板のフォント。しかもガムテープで。東京に移り住んでJR新宿駅で実際に目にして、ああそうそうこれこれ、とひとりにやけたりもしました。
この制作者がわかったそうです。警備員の佐藤修悦さんという方。
トリオフォー – 2004新宿駅工事案内板のフォント
SLN:blog*: 君は修悦体を知っているか
その情報を、僕ははてなブックマークの「最近の人気エントリー」で知り、YouTubeに上げられているトリオフォー製作による佐藤修悦氏へのインタビューとドキュメンタリーを凝視し、そして現在の佐藤修悦氏の制作物を追っているブログをチェックして思うのは、工事現場の案内板のガムテープ文字であっても、クリエイティブなものであればそれは記録に残るのだと。いずれ現物としては消えるであろう新宿駅の工事案内のフォントを僕は記憶に留めることができ、そこまでに至らしめたCGMの力もすごいなと思うのです。
もともとは氏の個人的な判断で始めたガムテープによるフォントの表現。それが公認され、僕らに認知され、「修悦体」と勝手に命名され……。現在は佐藤氏の異動により新宿の文字は他の人に受け継がれ、佐藤氏は日暮里駅で「活動」しているとのこと。
これらがしかと記録されたということに、僕は興奮し、なんだかすごく嬉しく思うのです。CGM万歳。