組織上のポジション別、アナリストに求められるスキル

「アナリストに求められるスキルについて」は、至る所で議論されている内容ですが、書籍『分析力を駆使する企業』で組織上のポジションごとにわかりやすく提示されていたので、紹介します。

実は3年半ほど前にこのブログでもよく似た内容のエントリー記事を書いているのですが(「Webアナリストに必要なスキル」、今回と内容はまったく違います)、改めてこの2013年に、書籍からの抜粋と私からの補足という形で書き改めてみようと思います。

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「Web解析はWebマーケティングの中心ではなくなった」というメッセージ

「Web解析」は「Webマーケティングの中心」ではなくなったのか。あるいは、そもそもWeb解析はWebマーケティングの中心ではなかったのか。

1~2年前からもやもやとその周辺というか、「Webアナリストと名乗るかどうか」を考えていたのですが、先日の SiteCatalyst のユーザー会 eVar7 の「Omniture Summit 2011 報告会」で、発表された多くの方が共通してこのテーマに触れていました。

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「Webアナリスト」というポジションだって、そのうちなくなってしまうかもしれない

ソーシャルメディア担当が特別な意味を持たなくなる時:Social media editorを廃止するThe New York Times – the Public Returns – 続・広報の視点」を読んで。

違う領域ながら、それに類似することを僕もずっと考えています。アクセス解析の領域を得意とする方々、いわゆる「Webアナリスト」でも「アクセス解析担当者」でも何でもいいのですが、その「Webアナリスト」のポジションだって、同じように遠くない将来なくなってしまうかもしれないということ。

ウェブの領域だろうが「リアル」な領域だろうが、マーケティングの領域に携わっているのであれば、リサーチやデータの分析は少なからず仕事の一部であるべきです。マーケティングもとよりビジネスのプロセスのひとつ。

もちろん、プロセスの中ではオペレーションの部分だけを担当する人もいるでしょう。でも、プランやチェックの際にデータを見ないなんてことはないわけです。

そのときに、たとえば「Webアナリスト」のポジションの人が不可欠、なんて非常にナンセンスなわけです。基本を理解すれば、数字を読み解くという点では何もむずかしいことはありませんし、それほど特殊な分析手法だってありません。

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脱「Webアナリスト」、と書こうとして

『脱「Webアナリスト」』、と書こうとして、やっぱりもう「Webアナリストでいいや」と思いました。

実は去年の秋ぐらいから、「Webアナリスト」と名乗るのに少し嫌気がさしていたんですね。『Webアナリスト養成講座』という書籍が出たり、なんとなく狭い界隈での「はやり言葉」のような気がしていたのと、「分析屋?」と勘違いされるよなと思ったりで、そろそろ違う肩書きにしようかなと思って、かれこれかなりの月日が経ちました。

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Webアナリストに必要なスキル

アクセス解析/Web解析の領域を中心とした仕事をする職業をWebアナリストと呼びますが(大雑把ですいません)、そのWebアナリストに必要なスキルは大きく分けて3つあると思います。

  1. 統計的な発想、スキル。仮説立ててデータを分析でき、数字を作り出すことができること。
  2. テクニカルな側面。アクセス解析ツールの導入時のインプリや設計、サポートは、データの取得の面で密接に絡んできます。
  3. Webマーケティングの素養。データを読み解いて、じゃあこういった改善案を、という際にせめてマクロな視点で考えられること。細かい部分もいくつかの領域では必要かと。

この3つをすべてしっかり揃えるのは実はかなりハードルが高いのではないかと思います。自分に目を向けてみても、「統計的な発想」と「テクニカルな側面」は7割ぐらいの状態かもしれません。

大学で偶然にも専攻の「教育工学」という謎の領域で統計をかじっていたというのもあったり、長くWeb制作の領域に身を置いていたりというラッキーな面はありましたが(「connecting the dots」だ)、残念ながらいくつかの穴があるのは把握しています。まだまだだと思っています。Webマーケティングの素養は9割ぐらいあると思っているのですが。

「アクセス解析ツールを使うことができる」程度では、ただの「レポート提出屋」に終わってしまうかもしれません。

こんなことを思ったのは、衣袋氏のブログエントリーを読んで「ああそうだ」と思ったから。

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