先週の火曜日(2011年5月10日、ずいぶん前になっちゃいました)、トランスコスモスさんまで、アクセス解析ツールCoremetrics Analytics(コアメトリクス アナリティクス)の詳細をお伺いしてきました。インプレス安田さんのご厚意です。ありがとうございます。
海外ではSiteCatalystと並んで取り上げられるような大手のWeb解析ツールですが、2010年にIBMがCoremetricsを買収し、日本でも晴れて今年から本格的に販売していく模様。
機能の説明とデモの拝見とざっくばらんな質問、という感じでしたので、実際にはゴリゴリと利用しておりません。ですので、書いてよさそうなレベルで箇条書き程度のメモとして残しておこうと思います。
Coremetrics Analyticsの機能面
- LIVE Profile(ライブプロファイル)というデータ収集方法がキモ。強力というかすごいというか。Cookieだけでなく、たとえばログイン時や購入時のようなときにRegistration IDを発行し、過去の流入履歴や行動データをたどって改めて「個」として認識させるというようなもの。たとえCookieの内容が別であっても、Registration IDであとで「その人」の行動として特定できれば紐付けることができる。
- プロダクトとしては「Analytics」とは別の「Lifecycle」というツールを使うことで、過去の流入履歴、接触媒体、行動履歴や購買履歴などが追える。前述のLIVE Profileで紐付いているので、LTVを意識した分析、アトリビューション分析としては相当強力だろう。
- というような特長を考えればわかるとおり、ECサイトやログインさせるWebサイトに強い。海外でもECサイトでの導入実績が豊富のようだ。
- モバイルに関して、日本のケータイ専用のモジュールは独自開発の必要があるとのこと。タブレット系はOK。
- ファネル(シナリオ)の分析は、任意な設定でのかなり柔軟な分析ができそう。
- 任意のセグメントも設定可能。以後もずっと適用される「無制限レポートセグメント」と、「1回限りのレポートセグメント」の2種があり、いずれも過去データは93日間まで適用されるそう。これ以上の期間はExploreで可能(400日間)。
- かなりインタラクティブなExcelファイルでのデータ配信ができる。各レポートでもメール配信可。
Coremetricsのプロダクトラインナップ
- プロダクトのラインナップとしては、Web解析ツールのAnalytics、より多様なクロス集計を可能にするExplore(AdobeのラインナップでいうところのDWHやDiscoverか)、競合サイトとの比較が可能なBenchmark、広告まわりのImpression Attribution、ソーシャルメディア分析のSocial、先述のアトリビューション分析のLifecycleやターゲティングメールのツールなど、多種のラインを揃える。
- 直近で日本語完全対応しているものは、Analytics、Explore、Lifecycle。
販売
- 競合と想定されているだろう「あのツール」よりも、リーズナブルな価格帯、だそう。大規模サイトだけでなく、中~小規模クラスのサイトでも充分活用できるのでは、と。
- 元ダブルクリック社のWeb解析周辺のメンバーが今回Coremetrics Analyticsのご担当。
感想
- LIVE Profileは強力。Analytics×Explore×Lifecycleで、他のツールではちょっと太刀打ちできないレベルのアトリビューション分析ができるかも。
- お話しをお伺いする前に僕が想定していたレベルじゃない層にウケるツールかも。「リーズナブルな価格帯」。中規模のECサイトで購入頻度がある程度あるところなどは良いのでは。
- ちょっと気になるのは、海外でのCookie等の扱いが現在進行形でどんどんセンシティブになっているので、LIVE Profileが受けるだろうその影響というか回避が気になる。
アクセス解析イニシアチブ(a2i)が6月2日に開催する「アクセス解析サミット」でも、トランスコスモスさんによる Coremetrics のセッションプログラムがあります。ここで、詳細のプレゼンテーションがされるはず。
アクセス解析サミット2011 「データを活かせ!チームを動かせ」 6/2(木) | アクセス解析イニシアチブ
ラインナップとしては「分析、予測」「自動化」「連携」を揃えているので、日本語への対応が進めば非常に使えるものになるかもしれません。
※個人的なメモを元に書いておりますので、内容が正確ではない場合があります。