メルマガにGoogleアナリティクスのUTMパラメータ付きURLを載せるときの注意点

メルマガなどのメール施策で、GoogleアナリティクスのUTMパラメータ付きURLを載せるとき、少なくともそのメール内で使用するパラメータ値の組み合わせは共通のもので統一させた方が自然だろう、というお話。

※UTMパラメータとは:
Googleアナリティクスに参照元やキャンペーン名などを認識させるための変数。「URL生成ツール」などを用いて作成する。

URL 生成ツール – アナリティクス ヘルプ

状況説明

リンクごとのURLパラメータ値の組み合わせが共通の場合

リンクごとのURLパラメータ値の組み合わせが共通の場合の図解
▲リンクごとのURLパラメータ値の組み合わせが共通の場合の図解

メール内に複数のUTMパラメータ付きURLがあったとして、その複数のリンクをクリックしてサイトに訪問があった場合、パラメータ値の組み合わせが共通であれば「複数のリンククリックでのサイトへの訪問」であっても「1つの訪問」として認識されます。同じサイト内であればリンク先ページは異なっていても構いません。

リンクごとのURLパラメータ値の組み合わせが異なる場合

リンクごとのURLパラメータ値の組み合わせが異なる場合の図解
▲リンクごとのURLパラメータ値の組み合わせが異なる場合

パラメータ値の組み合わせが異なる場合、リンククリックごとに「異なる訪問」として認識されます。1つめのリンククリックと2つめのリンククリックが30分以内だとしてもです。

UTMパラメータの値が異なれば、「新たな訪問(セッション)」として計測されます。2011年8月に、訪問(セッション)の定義が変更されました。これに起因します。

新たな数え方は、以下のようになります。
1) 30 分以上ユーザー行動がない場合、タイムアウトになり、新たなセッションになる(変更無し)
2) その日の終わり日付が変わるタイミングで自動的にセッションが新たなセッションになった(変更なし)
3) 以下のトラフィック示すデータのどれかが変わったとき
utm_source、utm_medium、utm_term、utm_content、utm_id、utm_campaign、gclid

アナリティクス 日本版 公式ブログ: Google アナリティクスのセッションの定義変更について

つまり、パラメータ値の組み合わせを異なるものにした場合、「メール経由で無駄に訪問数が増える」という事象が起こりえます。それを回避するのであれば、ひとつのメルマガ内でのパラメータ値の組み合わせは共通のものに統一した方が良さそうです。

補足

もちろん、「メルマガ内のそれぞれ各リンクの効果分析をしたいので、リンククリックごとに訪問が分かれても構わない」というケースもあるでしょう。その場合は構いません。同一ページへの誘導目的で、メールの上部と下部の2箇所でのそれぞれの効果を見たい、という要望もあると思います。

わたしの身の回りでは「どういったタイプのメール施策での効果が高いのか」を把握するケースが多く、そのようなケースでは、ひとつのメールの中でのパラメータ値の組み合わせは統一させても大きな支障はないと思います。単純にクリック数の計測だけであれば、メール配信ASPでも対応しているものもありますし、UTMパラメータとは別のパラメータで判別することも可能です。

お客様とメール施策の効果測定の話をしていたときに、注意点を考えていたら、「そういえばそうかもよ」と気づいた次第。些細なことかもしれませんが。

「そもそも、メルマガに載せるにはUTMパラメータって文字列が長いよ」という場合、必須なのは utm_source と utm_medium の2つですので、URL生成ツール上では必須になっている utm_campaign を取り除いてもらえれば、多少は短くなります。まあ実際のところ、 utm_source だけとかでも計測は入りますけども。