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初回訪問からコンバージョンまでの期間と訪問回数を把握する

ユーザーがサイト訪問からコンバージョンに至るまでの「期間(日数)」と「訪問回数」を把握し、想定していた「コンバージョンユーザー像」とのギャップを考えてみます。

ユーザーは、サイトへの初めての訪問でそのままコンバージョン(商品購入やお問い合わせ)に必ずしも至るわけではありません。その商材の理解や比較検討に時間がかかれば、何度も訪問し、日数もかかります。

企業は、商材ごとの比較検討の期間の長さはある程度想定しているはずですが、ウェブ上での実際の状況を把握しておきましょう。

Googleアナリティクスのマルチチャネルの各レポートは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに関わったチャネル(参照元、トラフィックソース、キャンペーン)の「コンバージョンへの貢献度」がわかるレポートです。このマルチチャネルのレポートで、ユーザーの初回訪問からコンバージョンまでの「期間(日数)」や「訪問回数」などもわかります。

コンバージョンまでの期間(日数)を把握する

Googleアナリティクス標準レポートの【コンバージョン>マルチチャネル】にある「期間」レポートでは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの期間(日数)がわかります。


▲マルチチャネル「期間」レポート

デフォルトでの計測対象は、コンバージョンした日からさかのぼって30日前までに設定されています。30日間よりも長い期間をかけてコンバージョンに至ったユーザーは、レポート上はなぜか「日数」が「0」日に割り当てられてしまうので(なぜ?)、「ルックバックウィンドウ」の項目を設定可能な最大の90日間に変更しておくとよいでしょう。


▲ルックバックウィンドウの設定を90日間に


▲初回訪問からコンバージョンまでの期間(日数)とそのコンバージョン数(90日間まで)

ユーザーがコンバージョンに至るまでの日数ごとのコンバージョン数が表示されました。

日数ごとに細分化されて数字が分散してしまっている感じがするので、少しまとめてみます。所要時間「11日」なんて、「11日-30日」などにくくっておいてほしいところ。

CSVにエクスポートして、エクセルでまとめてみました。


▲初回訪問からコンバージョンまでの期間 ※数字はサンプルのため調整しています

少しわかりやすくなりました。「初回訪問からコンバージョンまで、6日以上かかるユーザー」は約23%いることがわかります。

PCユーザーとモバイルユーザーでセグメントする

もう少し深掘りして、「PCユーザー」と「モバイルユーザー」でセグメントしてみます。通常のGoogleアナリティクスでは、同じ人がPC端末とモバイル端末の両方で訪問した際、別のユーザーとして認識されます。

注:Universal Analyticsでは、PC端末での訪問とモバイル端末での訪問をユーザー軸でつなげることは、別途実装することで可能になります(マルチプラットフォーム トラッキング)。ただし、ログインさせるサイトであることなど、諸条件があります。

PCユーザーとモバイルユーザーでセグメントするには、新しく「コンバージョンセグメント」を作成する必要があります(標準で準備されていません)。上部メニュー「コンバージョンセグメント」の「新しいコンバージョンのセグメントの作成」から、それぞれ設定します。今後このあたりの設定方法は変わるかもしれません。


▲コンバージョンセグメント「PCユーザー」の設定内容


▲コンバージョンセグメント「モバイルユーザー」の設定内容

作成したセグメントは「ユーザー定義セグメント」の欄に格納されます。「PCユーザー」「モバイルユーザー」の両方を選択して適用すると、両セグメントで比較できるレポート内容になります。


▲初回訪問からコンバージョンまでの期間(PCユーザーとモバイルユーザーの比較)

右側の棒グラフは、コンバージョン数ではなく各セグメント内での割合を表しており、少し紛らわしいです。数値が分散しているのとあわせて、これもエクセルで集計し直しておきます。


▲初回訪問からコンバージョンまでの期間(PCユーザーとモバイルユーザーの比較)
※数字はサンプルのため調整しています


▲初回訪問からコンバージョンまでの期間(PCユーザーとモバイルユーザーの割合)
※数字はサンプルのため調整しています

PCユーザーとモバイルユーザー別の、コンバージョンまでの期間(日数)の内容です。PCユーザー、モバイルユーザー、ともに「0日」、つまり「訪問したその日のうちにコンバージョンしている」ユーザーが6割以上を占めています。

つまり、このサイトは「6割が初回訪問のその日のうちにコンバージョンに至っている」と言えます。

え? 本当にそうでしょうか? 本当に「6割が初回訪問のその日のうちにコンバージョンに至っている」のでしょうか。

ユーザーのマルチデバイス利用を考慮し、期間はレポート内容より少し多めに捉えるべき

マルチデバイスの時代です。ユーザーは、スマートフォンやPCやタブレットなど複数の端末を、場面に応じて利用します。机に向かっているときは主にPCを、外出中や電車の中では主にスマートフォンを使うでしょう。家でくつろいでいるときでも、PCではなくスマートフォンを利用していることもあります。

このような状況を考慮しなければなりません。「PCだけを利用するユーザー」「モバイルだけを利用するユーザー」「両方を利用するユーザー」は、そのサイトでどれぐらいいるでしょうか? その仮説の前提を持っておく必要があります。

マルチチャネルの「期間」のレポートは、その日数よりも少し多めの内容で見積もって捉えておいた方がよいでしょう。

コンバージョンまでの訪問回数を把握する(これもPCユーザーとモバイルユーザーで)

さて、標準レポートの【コンバージョン>マルチチャネル】にある「経路の数」レポートでは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの訪問回数がわかります。


▲マルチチャネル「経路の数」レポート

正確には「経路の数」ですので、訪問に至った際に関与したチャネルの経路数(パス数)を表していることになりますが、つまりコンバージョンまでに訪問した回数のことです。

さて、これもユーザー全体でのレポート内容です。先ほどと同じように、PCユーザーとモバイルユーザーでセグメントしておきましょう。その結果はここでは省略しますが、やはりユーザーのマルチデバイス利用を考えれば、「経路の数」レポートも実際よりも多めの経路数で捉えておいた方がよいと思います。

サイト改善や集客施策など、アクションに生かす

ユーザーが初回の訪問からコンバージョンに至るまでの期間や訪問回数は、比較検討の状況や内訳です。もちろんその詳細を把握、分析するには、「アシストコンバージョン」レポートなどで各チャネルの貢献度を見ていくことになるのですが、それらはどう活用していけばよいでしょうか。

ビジネスやサイトの形態、施策などによって異なりますが、下記のような面での活用ができます。

  • 想定していたコンバージョンまでの期間や訪問回数とのギャップの把握
  • 再訪問の喚起
  • メールやログイン会員向けのアプローチが可能であれば、タイミングを考慮したメール配信や通知
  • 再訪問時のランディングページの想定と、そこからの動線の確保
  • コンテンツへの反映(比較検討の側面で不足しているコンテンツはないか)
  • リターゲティング広告の有効期間への反映

コンバージョンまでの期間と訪問回数の具体的な数字そのものを生かすものとなると「リターゲティング広告の有効期間」だけになるでしょうか。それ以外は、ユーザーのサイトへの再訪問が想定されるビジネスでは、一般的に事前に考えておかなければならない点ばかりです。

ただ、コンバージョンまでの具体的な日数や訪問回数がわかれば、例えば「10日後にユーザーが検索するとしたら、具体的にどのようなキーワードで検索するだろうか」など、仮説をより現実味を帯びた内容で考えられます。

データは、サイト改善や集客施策、顧客層とのコミュニケーションなど、アクションに生かさなければいけません。

まとめ

ユーザーがサイト訪問からコンバージョンに至るまでの「期間」と「訪問回数」を把握する方法と、その数字からの理解、アクションへの生かし方を説明いたしました。まず重要なのは、想定していた期間や訪問回数(つまり仮説)とギャップがあったかどうかの確認と、そこからのアクションです。また、レポートの数字をそのまま鵜呑みにするのではなく、疑ってかかること、何らかの条件でセグメントを掛けていくことなどを挙げました。

  • 想定していた期間や訪問回数(仮説)とのギャップの把握
  • 現状を踏まえたアクション
  • レポートの数字を鵜呑みにするのではなく、疑ってかかること
  • セグメント!セグメント!

セグメントは今回はわかりやすくPCユーザーとモバイルユーザーの例で説明しましたが、サイトやビジネスに即して考えられる条件でいくつか試してみるとよいでしょう。

いちしま泰樹

いちしま泰樹

株式会社真摯 代表取締役、Webマーケティング・コンサルタント。マーケティング視点とデータの根拠を軸としたWebビジネスの改善を支援しています。本名、市嶋泰樹。

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Cinci

株式会社真摯

お客様と真摯に向き合い、伴走するコンサルティング会社。マーケティング視点(Marketing)とデータの根拠(Analytics)を元に、Webサイトの改善と集客施策の改善、ビジネスプロセスの改善の3つを支援します。

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