フォントサイズと可読性

2週間ほど前から、自社サイト(真摯のサイト)の本文や見出しのフォントサイズなどを一回り大きくしました。このブログの文字サイズも同じように今日、一回り大きくしています。

自分で自社サイトやブログが読みにくいなあと感じるようになってきたこと、またこれは体感的なものですが、世間一般的にもフォントサイズが大きいサイトが増えてきて、そちらの方が読みやすいと感じたことが、変更したきっかけです。

閲覧環境の変化や、寄る年波や

Webサイトを閲覧する環境はこの数年で大きく変わったと思います。PCはといえばディスプレイの解像度も高くなり、高解像度の液晶ディスプレイも驚くほど安いです。事務所ではデュアルディスプレイの環境ですが、大きい方のディスプレイは1600×900の画素数です。どーんと構えてブラウザーもばーんと広げて見ますから、Webサイトの横幅もある程度広くても苦になりませんし、フォントサイズも大きい方が読みやすいです。そして何より楽です。

一方で、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末も利用します。こちらも言わずもがな、フォントサイズが小さいと読みにくいですので、大きい方がありがたいです。

また、残念ながら私が年を取ったというのもあります。Webの仕事を始めて12年目、白地に黒文字を長時間眺めていると目への負担は大きく、ブラウザーで文字サイズをわざわざ大きくすることも増えました。

ちょうど先日、IMJさんが「タブレット端末でのサイトユーザビリティ調査」のレポートを発表していました。「タブレットユーザーが読みやすいと感じるフォントサイズは16px」と挙がっていますが、「16px」というサイズはさておいても、小さいフォントよりも大きいフォントの方がユーザーも読みやすい/読みやすそうに見える/読んでみようと思う/伝わりやすい、ということなのだろうと思います。

IMJ | IMJ調査レポート、「タブレット端末でのサイトユーザビリティ調査」を発表 – リリース情報 – Press Room

自社サイトもこのブログも、本当は端末カテゴリーごとにCSSを振り分けてなどできればよいのですが、限られたリソースの中ではなかなかそこまで手が回りません。

可読性の要素はフォントサイズだけではなく

あとは、そのサイトのデザインや文章のボリュームなどにおいて、そのフォントサイズが妥当なのかどうか。

文章の可読性にはさまざまな要素が関係していて、もちろんフォントサイズだけではありません。

  • フォント
  • フォントサイズ
  • 行間
  • 文字間隔
  • 文字色と背景色
  • 1行あたりの文字数
  • センテンスや段落の文字数
  • そのコンテンツ全体の文字数
  • 漢字を「ひらく」こと
  • 表現の統一
  • 文章表現そのもの

思いつくものを挙げてみました。他にももっとあることでしょう。Webライティングに限っていえば、見出しをきちんと設けて文書構造を整えたり、箇条書きの使用で理解をしやすくしたり、といったものも加わってきます。

私の文章も、いろいろ気をつけてはいるものの、盛り込みすぎて長くなりがちです。それでも時間を見つけては手を入れたりしています。自社サイトも実はコンテンツそのものに何度も手を加えているのですが、だいぶ見やすくなったのではないでしょうか。

株式会社真摯のWebサイト

もしよろしければご覧いただければ。企業サイトは公開後にどれだけ「改善」するかが勝負ですから、積極的に手を加えないと。

Webサイトは伝えることが役目

Webサイトは伝えることが役目ですから、時代のトレンドに合わせてチューニングしないといけません。このブログも、2007年頃から大きなフォーマットとしてのデザインは変わっていないのですが、それでも読みやすさは維持していたいです。

今回のフォントサイズの調整は、これまでサイトに手を加えた修正の中では、何か時代の流れのようなものを感じた修正でした。ちなみに自社サイトもこのブログも、本文は16px相当です。