RSSフィードはむずかしい

RSSフィードをごく普通の一般の人に説明するのは簡単ではないし、理解してもらうのもむずかしい。RSSフィードを利用している人にとってはなくてはならないものでしょうが、それ以外の人にはその価値や必要性が理解されず、いまひとつキャズムを越えていない状態。そして、IE7もRSSフィードの普及を牽引する気配があまり感じられない……。

RSSフィードは、「お気に入り(ブックマーク)」と同じ感覚で普及させようと思っても、思うようにいかないのだと思います。そもそも「RSS」という言葉を使わずとも、インターネットサービスやアプリケーションがユーザーに意識させずに利用させるような仕組みで広がっていくような性格のものでしょう。「RSSが便利だよ!みんな使おうよ」と言っても、たぶん通じないのではないかな、と。

8/8、宇多田ヒカルのブログ「Message from Utada Hikaru」でRSSフィードの配信が始まったことが、宇多田ヒカル本人によるメッセージで発表されました。正直な感想がいいです。

というわけで、要望が多かったらしいRSSとやらをつけました!

更新されるとすぐ分かる、ってことか?

なんかまだよく分かりません。勉強します、はい。

Message from Utada Hikaru | 新機能追加~!

おそらく普通の一般人のRSSへの反応も同じようなものなんじゃないかなと思います。僕の相方も、ウェブ版の goo RSSリーダーを利用していくつかのブログやニュースの更新をチェックしていますが、設定やRSSの追加の諸々をしたのは僕で、あまりRSSがどのようなものかはわかっていないと思います。おそらく「なにかよくわからないけれど、便利なもの?」程度の認識でしょうか。

でもたぶん、その程度でいいのだと思います。

これから各インターネットサービスは、「ブログの更新がわかるもの」以上の便利さを、ユーザーに負担かけることなく、かつほとんど意識させないような状態で提示しなければいけないと思います。例えば、Yahoo!オークションの検索結果をRSS経由で便利に取得できることをストレスなくユーザーに知らしめるために、Yahoo!は「My Yahoo!に追加」という表現のボタンで案内しています(RSSアイコンはあるものの)。これがベストかどうかはわかりませんが、「○○RSSリーダー」というあまり聞き慣れないものではなく、ユーザーの認知の高いサービスやツールに追加させたり組み込ませたりするやり方は間違っていないと思います。

そうなると、RSSリーダーのダークホースというか、RSSフィードの普及の鍵を握っているのは、日本においてはYahoo!ということでしょうか。とまれ、多くのユーザーが利用しているサービスが積極的にRSSフィードを利用できる環境を整えることが大切なことだと思います。