僕らの記憶は曖昧 – サイト名と検索エンジン

JR東日本のインターネットサービス「えきねっと」を、初めて利用しました。駅のみどりの窓口で長い人の列を待って手続きするよりも、煩わしさが少なくて便利だと思ったからです。実際に利用してみると、席の予約は済ませてあるので、あとは指定席券売機で切符を受け取ってクレジットカードで支払うだけのようです。

ところで、僕はこのインターネットサービスの正式名称を少し間違えて覚えていました。「駅ネット」とGoogleで調べてしまったのです。幸い、 Googleは検索結果の1位に「えきねっと」のサイトを挙げてくれたので、僕は無事に辿り着くことができました。試しにYahoo!でも「駅ネット」と検索してみると、こちらも「えきねっと」が1位に表示されました。ご丁寧に、「スポンサーサイト」の欄の1番目にも、「えきねっと」の広告が表示されます。「えきねっと でも検索してみてください」というYahoo!からのメッセージも、表示されてしまいましたが。

さて、「SEO対策で、『駅ネット』でも1位に表示されるようにしているんですね」というところなのですが、ひっくり返せば、JR東日本と無関係のサイトが1位になってしまう可能性もある、と言うこともできます。事実、Googleでの「駅ネット」の検索結果の6番目には、JR東日本とまったく関係のないアダルト系のサイトが載っていました。このようなサイトが、何かの弾みでさらに上位に来るということも、可能性としては「ない」とも言い切れません。もし、そういったサイトが仮にフィッシングを目的としていたとしたら……(あくまで仮の話)。

サイトを制作するとき、サイト名は重要な項目のひとつです。「覚えやすい」というのもポイントですし、「ユニークである」という点も必要です。JR 東日本のこのサイトの場合、「ひらがな」を用いることで、覚えやすさををクリアしようとしたのかもしれません。あるいは親しみやすさをアピールしたのかもしれません。真相はわかりませんが、僕はこの「えきねっと」という言葉を、「駅」と「ネット」というお馴染みの2単語に分けて覚えてしまったために、かえって間違えて覚えてしまいました。とても有名なサイトなので難なく辿り着けましたが、今後同じような感じでサイト名を間違えることもきっとあると思います。

サイト名には、検索エンジンで検索されたときに「正しく打ち込んでもらえるような」覚えやすさも必要でしょう。特に最近は、CMなどの広告で「○○と検索!」と大きくアピールするものが増えました。言葉選びと周到な準備は大切です。